第32号    2004年3月5日発行 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●   NPO法人エコプラザさばえ(鯖江市環境情報学習センター)メールニュース ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★  <目次>  ▽「天狗のかくれ里」を観てきたよ その2  ▽鯖江市環境リーダー講座終了  ▽イベント・3月13日(土)自然観察とツバキの森づくり(あわら)        ・3月21日(日)『森の学校』 映画上映(今立)        ・3月24日(水)かんきょうセミナー(鯖江)       ▽原子力長期計画策定への意見募集(3/12まで)  ▽欧州自然エネルギーの取り組み その2 ■■ミュージカル「天狗のかくれ里」を観てきました!その2  4月1日に鯖江文化センターで上演予定のミュージカル「天狗のかくれ里(劇団「ふ るさときゃらばん」)を下見したエコプラザスタッフの感想。 ================================  2月中旬、みらい塾の久保田さんといっしょに「天狗のかくれ里」を見に行きまし た。場所は三重県三雲町。春一番が吹いた日で高速は横風が非常に強く風力発電に最 適でした。  公演の感想ですが、かなり良かったです。身を乗り出すほどでした。  幸か不幸か天狗に選ばれて修行するはめになったマコトとミカ。無理な修行を押し 付けられながらもその中で成長していく二人とそれを見守るからす天狗達の素敵なお 話です。  環境問題も生命の尊さも大きく盛り込まれていて、エコプラザNPO法人取得記念に はうってつけだと思われます。何よりも、大人も子供も単純に楽しめるという所が一 番でした。  「親にもらった手と足と頭があれば、何でも出来る!」「俺たちは他の命で生かさ れている。その命の分まで輝き、懸命に生きなければいけないんだ!」  天狗ってかなり前向きです。そんな元気になれる言葉で、これでもかと語りかけて きます。しかも迫力の演技で!  公演後はふるキャラの控え室にまで通してもらって出演者の方と話もしてしまい、 妙に気分がハイになって『鯖江でも絶対、盛り上げます!』なんて事、言ってしまっ たので、みなさん御協力お願いします。  この公演を開催する価値があることはまちがいない!  きっとみんな、元気になれますよ。(木村直紀)     ※チケットはエコプラザさばえでも取り扱っています。どうぞお問合せください。 ■■鯖江市環境リーダー講座終了!  2月19日と27、28日の一泊で行われた講座参加者の感想です。総勢20数名が集まっ て、大変有意義な学びをされました。 ================================ ◇先週の土日、今立八ツ杉千年の森にて坂本均先生の養成講座を受けました。講座で はグループワークを中心に、合意形成の大切さと難しさを学びました。  自分の意見は間違っていないと思っていても、グループワークの中で他の人の意見 を聞いて、新しい見方や考え方を知ることにより、自分の考え方が偏っているのだな と気付くことが出来ました。  環境問題に限らず、色々な立場、職業、価値観、これまでの活動経歴など、一人一 人考え方は違います。  それを意見の交換を通して少しずつすり合わせをしていき、自分の考えと他の人の 考えが融合されて新しい何かが出来上がっていくのです。意見のすり合わせがうまく いき、新しいアイディアが生まれる過程は大変ですが、そうやって合意形成がされた ときは達成感と充実感があります。  今後も子どもたちを通した自然体験の活動をしていきたいと思っていますが、この 講座で学んだ事を活かしていこうと思います。(福嶋徳美) ◇缶詰状態の研修でした。実践中心で、即現場で役に立つメニューでした。特に「合 意形成」が事業を興すとき大事なもので、  ・それをどのように行うか  ・そのためにどうすればよいか  ・自分の思いをどのように伝えるか ということがポイントだったように思えました。  私は環境NPOの代表者で、既に指導者と呼ばれる部類ですが、いやいや、大変ため になりました。来年も受けたいと思います。また、環境NPOだけでなくとも、この研 修は会社の仕事にも十分に活かせると思いました。(井上哲夫) ◇慣れない頭脳酷使でかなり疲れました。いまだ引きずってる感じです。とはいえ、 自分にとってプラスになった事は間違いないです。  ファシリテーター(参加者が体験から学習することを『促進し援助する人』)の基 本姿勢からは、あくまでも主役は学習者自身、自主的な学びの補助という考え方を知 りました。それぞれの思いを互いに尊重しながらひとつにしていく(合意形成)。知 識も大事ですがコミュニケーションの大切さをあらためて思いました。  受けられなかった方には、ぜひ、機会あれば受けて頂きたいとおもいます。また今 後、こういったプログラムの場をエコプラザさばえ主催で不定期でも提供できれば楽 しいでしょうね。(木村直紀) ---------------------┤イベント情報├--------------------- ■自然観察とツバキの森づくり「第3回 潮騒の森づくり in 北潟」  “森は海の恋人”です。さあ、早春の森林で身体も心もリフレッシュ! 日時:2004年3月13日(土)    午前9:30 現地集合(受付)    午前10:00〜12:00 ツバキの森づくり(群生地の手入)    昼食各自持参    午後1:00〜3:00 ツバキの鑑賞・ツルでクラフト 会場:あわら市富津 北潟国有林 持ち物:作業が出来る服装、軍手、長靴、昼食、その他各自持参 対象:親子、一般市民30名程度(先着順) 主催:福井県フォレストサポーターの会 後援:福井森林管理署 協賛:(社)福井県緑化推進委員会、NPO森のエネルギーフォーラム 申込・問い合わせ先:福井森林管理署 TEL:0776-23-0200 ■「かんきょうセミナー」開催  鯖江市内事業所のISOによる環境保全活動や、環境に配慮した製品作りの事例につ いて紹介します。  日時:3月24日(水)13時30分〜15時45分 会場:文化の館(鯖江市図書館)2階多目的ホール 事例発表:1「わが社の環境保全活動」        (株)鯖江村田製作所 EMS事務局長 山田清広氏        2「環境にやさしいものづくり」        岡野コンクリート(株) 代表取締役 田中慎悟氏        (有)内田プラスチック 専務取締役 内田栄時氏        (株)田商 代表取締役 助田重信氏 定員:100名  参加費:無料 申込み締め切り:3月17日(水) 主催:鯖江市 共催:鯖江商工会議所 申込み&問合せ:鯖江市環境課 TEL.0778-53-2220 FAX.0778-51-8156                e-mail:SC-Kankyo@city.Sabae.fukui.jp ■『森の学校』 映画上映と監督トーク  ガキ大将を先頭に森や川をわがもの顔に駆け抜ける子供達。遊び場所は周りの大自 然。いたずら、喧嘩が毎日の日課で服の汚れなんか気にしない。そんな子供達を家で 待ってるのは、鬼の様に怖〜い父親とやさしい母親。少年は自然から、家族から、い ろいろな事を学び、成長していく。そんな当たり前な事がとても大切で、温かいもの なんだと思い出させてくれる素敵な映画です。  全国で地道に上映会が開催されているこの映画を沢山の方に知って頂こうと、昨年 の夏、今立でも実行委員会が出来ました。どうぞ、心で感じてみて下さいネ! http://morinogakko.aaapc.co.jp/ 日時:3月21日(日)【昼の部】午後 1:30〜4:00 【夜の部】午後 6:30〜8:45 会場:今立芸術館 入場料:おとな1000円 こども500円 親子ペア1200円 お問合せ:今立芸術館(TEL.0778-42-2700) ------------------------------------------------------ ■■原子力長期計画策定への意見募集(3/12まで) http://www.chikyumura.org/beginNow/index.php#Genshiryoku こんなチャンスはめったにありません。締め切り間近です。 数が勝負ですから、いろんなところへ呼びかけてください。 3/12までの2週間、原子力委員会が2005年からの長期計画策定へむけ初めて一般市民 に広く意見募集を行っています。 10項目あるテーマ(+その他)を選ぶようになっていて、意見の内容は、自由に書く ことができます。 みなさんならどういう意見を出しますか? 【最大の環境問題である地球温暖化防止のためには原発は欠かすことが出来ない】と いう推進派に、一人の市民として「ちょっとまってよ〜!ホントにそれでいいの?」 と声をあげてみませんか? わたしの小6の息子は、 「どのくらい省エネしたら原発がいらないのか教えてほしい。 それを、やるから!」って言いました。 そういう素直な声を届けたい。 こんなに普通の市民がたくさん関心を持っているんだよ!ということを政府に届ける 数少ないチャンスです! (福井市のIさんから) 【意見の提出方法】 Word形式のファイルを以下よりダウンロード http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/simin/sankon/yotei/sanka040327/sanka040327.doc 1)プリントして記入   →FAXの場合:03-3509-9196   →郵送の場合:〒100-8970 千代田区霞ヶ関3-1-1中央合同第4号館7階          内閣府 原子力委員会事務局 市民参加懇談会担当 2)そのままWordファイルに画面上で記入   →メールに添付して送信:shiminkon@aec.jst.go.jp 問合せは:原子力委員会事務局 TEL.03-3581-6279 http://aec.jst.go.jp/ http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/simin/kaisai/indexh.htm ↑長期計画のこと、意見募集の詳細についてはこちらのサイトを参照。 【意見の例】 ・母としてわたしは、本当はまだ相当省エネが出来ます。  どのくらい減らしたら原発がいらなくなりますか?(Y.Y) ・人間のすることに、100%完全などありえないと思います。  たとえ、99%大丈夫であっても、1%の危険性があるならば原発はいりません。  その99%のためにかける莫大な費用と、永遠に残される廃棄物を考えれば、  贅沢で便利な生活よりも、安心できる質素な暮らしを望みます。(Y.I) ・温暖化にならないように、CO2を減らすように、がんばります。  原発は、やめて。(C.A) ・「未来のいのち」にとって、処理できないゴミを残すことは許されないと  思います。目先の利益よりも、将来の安全な地球環境を考えてください。  私が望むものは、自然に近いエネルギーです。(Y.T) ・自然エネルギーへのシフトも楽しんでやってみたいと思います。  原発予定地域を全部自然エネルギー推進地域にしていったら、  地球温暖化の本当の解決へ向かうのではないでしょうか?(Y.Y) ■■欧州自然エネルギーの取り組み その2 (福井市Tさんのレポートです) ◇1月21日(水)  欧州自然エネルギー会議が終わってから、電車に乗ってベルリンの壁を見に行った 。ベルリンの壁はほとんど壊されていて、いまはほんの一部が残されているだけだっ た。何の変哲もない壁で、一緒に行ったSさんは「世界三大がっかりの一つだ」と冗 談を言っていた。これがあの冷戦を象徴する壁だということに、なんとも言いがたい ものを感じた。  その後、日独自然エネルギー会議に出席するため、鉄道でヴィッテンベルグに向か う。約1時間半の鉄道の旅。ヨーロッパの列車は車内アナウンス がなく突然止まるの で、危うく降り忘れるところだった。  ヴィッテンベルグはマルティン・ルターが住んでいた街で、世界遺産になっている そうだ。ドイツ側の主催者と共に夕食。遅れて、北海道ニセコ町長の逢坂誠二さんが 参加。夕食が終わって、宿舎に着いたところで、環境エネルギー政策研究所の飯田哲 也さんたちが到着した。 ◇1月22日(木)  午前中、マルティン・ルター大学で日本語を勉強している2人の学生にヴィッテン ベルグの街を案内してもらって、ルターが扉に挑戦状を貼り付けたという教会などを 訪れた。  ガイド役の学生に「教会は行くの?」と聞いたら「教会には行かない」という。「 では、お父さんやお母さんは?」と聞くと、「お父さんもお母さんも行かない」と答 えるので驚いた。後でドイツ側の主催者に聞いたら、ドイツ国民の教会離れは深刻で 、特に共産党が宗教を否定した旧東ドイツ地域がひどいという。  「なるほどそうか」と思って聞いてみると、ヴィッテンベルグも2人の学生の出身 地も旧東ドイツ地域だった。ルターが宗教改革を起こしたプロテスタントの聖地とも いうべき場所で教会離れが起きているのは皮肉なものだ。  一方で、ドイツに来てみてもう一つ気づいたことは、ドイツ人には理性的で合理的 なところがあると同時に、ロマンチックで神秘主義的なものに憧れるところがあると いうことだ。青春時代に読んだヘルマン・ヘッセや、シュタイナー教育で有名なシュ タイナー、哲学者のヘーゲルやハイデッガーにも、ロマンティシズムや神秘主義の側 面が感じられる。  ドイツで脱原発が進められ、自然エネルギーが促進されている背景には、こうした ドイツ国民の気質があるのかもしれない。 ◇1月22日(木)  午後から日独自然エネルギー会議。日独の自然エネルギー関係者が集まり、日独の 状況を把握するとともに、自然エネルギー促進に向けて日独協力 の可能性について 話し合うのが目的だ。  1日目は、日独の全般的な状況について発表がなされた。なかでも圧巻だったのは 、ドイツ議会で自然エネルギー促進の中心的役割を果たしている緑の党のハンス・ヨ セフ・フェル議員の発表である。  フェル議員は、地球温暖化を防ぐためには自然エネルギーの比率を高めることが不 可欠という。自然エネルギーはコスト高と思われているが、地球環境に対する負荷を 考えると、石油や石炭などの化石燃料の方がコスト高であり、また、過去6年間にド イツ国内で13万人の新規雇用を生み出すなど、自然エネルギーは失業率低下、雇用増 大にも役立つ。  さらに、イラク戦争に見られるように、地球上の多くの戦争の原因はエネルギーの 争奪である。エネルギー源を中東に偏在する石油から自然エネルギーに転換していけ ば、戦争の危険性も少なくなるのだ。  いま、求められているのは地球規模のエネルギー革命であり、少数の人が大きく儲 けている現在の経済構造から、多くの人が小さく儲ける経済構造に転換する必要があ ると、フェル議員は力説した。  フェル議員は、草の根の市民運動から這い上がってきた政治家であり、一つ一つの 言葉に重みがあり、説得力があった。会議が終わった後、北海道ニセコ町の逢坂誠二 町長と「政治家はかくあるべし」と語り合った。 ◇1月23日(金)  日独自然エネルギー会議の2日目。日独における自然エネルギー導入の様々な取り 組みが紹介された。多くの事例発表を聞いているうちに、いくつか大事なことが分か ってきた。  まず、自然エネルギーの普及には、供給、技術、需要の三つが必要であることだ。 自然エネルギーには、水力、風力、太陽光発電、太陽光熱、バイオマス、地熱などが ある。 こうした自然エネルギーを活用するには技術開発と技術の普及が必要だ。  例えば、新築するマイホームを太陽光発電にしたいと思っても、妥当な値段の太陽 光発電パネルがなかったり、建築業者がどうしていいか分からなければお手上げとな ってしまう。  また、需要というのは、少々お金がかかっても環境保護のために太陽光発電パネル を取り付けたいという消費者が必要だ。 ドイツでは、自然エネルギーによって作られた電力は「グリーン電力」と呼ばれ、通 常の電力よりも割高なグリーン電力をあえて購入する消費者がいることが自然エネル ギー普及の大きな力となっている。  「グリーン電力証書」という仕組みもある。これは、実際にはグリーン電力を使え ない地域でも、グリーン電力証書を買う、つまり、割高の電力料金を払うことで、グ リーン電力を買ったことになる仕組みである。  日本でも企業向けにグリーン電力証書の販売がすでに始められており、Sさんが経 営する日本自然エネルギー株式会社の主な業務は企業向けのグリーン電力証書の販売 である。グリーン電力証書の売り上げ代金は風力発電の建設資金などに使われるため 、実質的にグリーン電力を買ったことになるのである。  このほか、自然エネルギーを導入するための実務的なノウハウが色々分かって有益 だった。  午後2時に会議が終了。日独の主催者と一緒に鉄道に乗ってベルリンに帰ってきた 。窓の外を通り過ぎる田園地帯には電信柱も看板もない。夕陽に照らされてゆっくり 回る風力発電の風車が美しかった。  夜、ベルリンの街に出かけて、皆で打ち上げの夕食をした。ベルリンの建物は大柄 なドイツ人の体格を反映しているせいか、いずれも巨大である。ライトアップされた 荘厳なベルリンの街を歩いていると、第二次大戦前に逆戻りした街にいるような錯覚 に襲われた。 ------------------------------------------------------ □□ことばピックアップ:桜井和寿(Mr.Children)  左の人 右の人 ふとした場所できっと繋がってるから  片一方を裁けないよな 僕らは連鎖する生き物だよ  この世界に潜む 怒りや悲しみに  あと何度出会うだろう それを許せるかな?  明日 もし晴れたら広い公園へ行こう  そしてブラブラ歩こう  手をつないで 犬も連れて  何も考えないで行こう  タタカッテ タタカッテ (戦って 戦って)  タガタメ タタカッテ (誰がため 戦って)  タタカッテ ダレ カッテ (戦って 誰 勝って)  タガタメダ タガタメダ (誰がためだ? 誰がためだ?)  タガタメ タタカッタ (誰がため 戦った?)  (新曲「タガタメ」から) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆皆様からのフィードバック、情報提供をお待ちしています。 ☆ニュースのバックナンバーは下記ホームページで見ることが出来ます。 ☆このニュースを購読される方を是非ご紹介下さい。 ☆配信停止はこのメールに「配信不要」をペーストして返信して下さい。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★ 【発行】NPO法人エコプラザさばえ 鯖江市民活動交流センター内      〒916-0024 鯖江市長泉寺町1-9-20       (朝10時〜夜10時、日曜朝10時〜夜7時、月曜・祝祭日休館)     Tel.0778-54-8434 Fax.0778-54-7058    E-mail info@sabae-npo.org   Web  http://www.sabae-npo.org/ecoplaza/ 【編集】林 暁、吉年純子、辻子裕二 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●  エコプラザさばえメールニュース 第32号      2004年3月5日発行