第33号    2004年3月18日発行 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●   NPO法人エコプラザさばえ(鯖江市環境情報学習センター)メールニュース ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★  <目次>  ▽4/1は『天狗のかくれ里』を観に行こう!  ▽「環境活動交流会inとどろい」に参加して  ▽「環境教育シンポジウム」感想  ▽養老孟司さんの講演を聴いて  ▽メディアチェック「環境文化講演会」  ▽イベント・3月21日(日)ほか「竹取物語」(福井)       ・3月27日(土)カントリーウォーク(今立)       ・3月27日(土)第二回 ネイチャーゲーム・ミニ研修会&体験会(今 立)       ・3月28日(日)NPO・ボランティア交流フォーラム2004(福井)     ▽欧州自然エネルギーの取り組み その3 ■■ふるさときゃらばん公演『天狗のかくれ里』開催!   鯖江市民活動交流センター設立5周年&エコプラザさばえ法人格取得記念      〜おとなと子どもが共に環境を考え、語り合えるミュージカル〜  現代っ子のマコトと田舎の子どもミカ、いとこ同士の2人は夏休みに人間が立ち 入ってはいけない『天狗の領域』に足を踏み入れ、天狗にさらわれてしまう。連れて いかれた天狗の里では、世界中から集まった少年・少女たちがカラス天狗として修行 をつんでいた。「マコト、ミカ、修行をつんで“役にたつ人間”になれ!そうでなけ ればもとの世界に帰してやることはできん!さぁ!頭をつかえ!手と足つかえ!体中 を動かしてさまざまなことを学ぶのだ!」  そして2人の冒険が始まる..。 日時:平成16年4月1日(木)18:30開場 19:00開演 21:10終演 場所:鯖江市文化センター(鯖江市東鯖江3丁目めがね会館となり) 対象:5歳以上    ※5歳未満のお子様のホールへの入場はご遠慮ください。     保育室を用意いたしております(要予約)。 チケット:おとな3000円 18歳以下1500円         ※当日券はそれぞれ500円増し      ※エコプラザさばえでも取り扱っています。どうぞお問合せください。 販売窓口:鯖江市民活動交流センター(TEL 0778-54-7055)      鯖江市文化センター(TEL 0778-52-7430)      西山動物園内 西山動物園友の会事務局 (TEL 0778-52-1974)         各プレイガイド(アルプラザ鯖江、くじら館、シピィ、武生楽市、ベル) 問合せ:NPO法人鯖江市民活動交流センター内       天狗のかくれ里実行委員会 担当:嶋野      TEL:0778−54−7055 FAX:0778−54−7058      E-mail:info@sabae-npo.org ◇ひと足先に観てきました!〜大阪公演を観てきた人の感想から ・環境問題とか人間の在り方とかいろいろな思いはありますが、とにかく、まず観て  もらいたい!大人も子供もチケット以上の「何か」を持ち帰る事まちがいなし!  そして、地球という大自然の中の人間という不自然な生き物に何が出来るか、みん  なで考えられたら、最高!(30代男性) ・子供たちにどう接していけばいいのか、子育てのヒントがたくさんありました。  このヒントを将来に活かしていきます(30代女性) ・見るととにかく元気になる!(40代男性) ・公演に使われる音楽、効果音がすべて生演奏なのには驚いた!さすがプロのミュー  ジカルだわ(30代女性) ◇なぜ、いま鯖江で『天狗』なのか〜実行委員会からひとこと  天狗のかくれ里実行委員会は、鯖江市民活動交流センター設立5周年およびエコプ ラザさばえが法人格取得を記念に、市民の環づくり事業の一環として、センターに関 わる団体同士が協力し合うことで新たな発展を目指して活動しようと、有志が集まり 結成されました。   その活動の目的は、「ミュージカル『天狗のかくれ里』の舞台を鯖江で創りあげて いくなかで、自分を含めた環境に目をやるきっかけづくりと互いに共感できる仲間づ くり」にあります。  実行委員会では、企画、広報、運営の段階で、鯖江周辺で活動しておられるさまざ まな団体さんや個人に協働の呼びかけを行っています。ともに活動していくなかで、 名前だけではない、有機的な『市民の環』が生まれることを願っています。  今後さらに、非営利団体の活動が必要になってくると言われています。この『市民 の環』をさらに広げ、鯖江をより愛着のある、住みよい、市民が主役のまちづくりを 実現できる仕組みにつなげていきたいと思っています。 ※協働団体、ボランティアスタッフも募集中! ※今後の実行委員会のスケジュール  3月19日(金) 第8回実行委員会 20:00〜22:00  3月26日(金) 第9回実行委員会 20:00〜22:00  興味のある方はぜひご出席ください。 ◇おしえて!身近なさばえの昔話〜さばえもののけマップ  あなたの知っている天狗や河童などのふしぎな話をぜひ教えてください。あなたの 情報をもとに「さばえもののけマップ」を作り、公演会場に展示します。どこの地域 のどんな話なのかを書いて、ハガキ、FAX、Eメールにて実行委員会までお知らせ ください。3月25日まで募集しています。 ◇つくろう!「天狗のうちわは良いうちわ?」(子ども対象イベント)  公演当日、公演会場のロビーにて「天狗のうちわづくり」を行います。先着50名の み。誰でも参加できます。準備物、参加費は無料です。  日時:4月1日(木)18:00〜18:45  場所:鯖江市文化センター ロビー ■■「環境活動交流会inとどろい」に参加して   この事業は県内各地の子供エコクラブ登録団体やその関係者、またはそのことに興 味関心のある個人、環境NPO等が対象者として交流会でした。ある参加者は「多くの いろいろな活動をしている人たちと知り会えた。こんな交流会がして欲しかった」と 喜んでいました。  また、この事業は福井県と活動交流開催事業実行委員会の協働事業で行われまし た。実行委員会は県内の各地の環境NPOの有志で組織され、それで企画準備のときか ら既に活動交流が始まっていました。その中で、エコプラザはその実行委員会の事務 局支援を吉年さんを中心に行いました。専従職員のいるのは当会だけだったので、実 行委員長のGNOM坂本氏から依頼を受けたのです。  交流会が終わってから、私はライフスタイル研究所というNPOの方から講演依頼を 頼まれました。自分の出来ることならと思い快諾しました。交流会ならではの出来事 でした。今後ともこのような「直流を交流にかえる」ことが増えていくよう努めて行 きたいと思います。(エコプラザさばえ理事長 井上哲夫) ■■「環境教育シンポジウム」上遠恵子さん講演の感想 ・私は、レーチェル・カーソンを知って二十年になると思います。そして、日本レー チェル・カーソン協会ができて、協会の会員になったこともあったと記憶していま す。上遠恵子さんは協会の理事長もされていたので、名前だけはよく存じ上げていま した。  その後、「センス・オブ・ワンダー」という映画ができたことで、福井でも上映の 実行委員会を立ち上げました。映画を見たとき、上遠さんの人柄はやっぱりこういう 人だったのだと感じました。物静かで、活動家ではないが強い意志を持った方だと思 いました。レーチェル・カーソンを愛していらっしゃる方でした。  今日、はじめてお会いしてもやはりそういう方でした。私は、レーチェル・カーソ ンを書物から知りましたが、上遠さんを通じてレーチェル・カーソンをさらに知るこ とができると感じています。「人のつながりの中で、人を知ることができる」を大切 にしていきたいと思いました。(エコプランふくい 吉川守秋さん) ・シンポジウムが始まる前に昼食を取りながらスタッフの打合せをしました。その時 から様々な話が次から次へと出てきて、既に楽屋では楽しい雰囲気に盛り上がってい ました。序盤の発表は調子は今ひとつでしたが、後半のディスカッションは自分を取 り戻せました。  上遠氏から私のキャラ(個性のことだと思う)についての評価を頂きました。私は 珍しい生物らしいので、これからは絶滅が危惧されることのないよう、私の仲間であ る環境市民をどんどん増やす役割をして行きたいと思います。未来社会に向けて、在 来種の人間も外来種の人間も共存して頑張りましょう。(エコプラザ 井上哲夫) ■■「環境文化講演会」養老孟司さんの講演を聴いて  今回のような大変著名な先生方の講演を開催していただいた、「自然と暮らし隊」 に感謝したいと思います。  私は、今回主催者の一人である田中氏と知り合いであったため、以前より養老先生 のお話はいろいろ聞かされていましたが、今回講演を拝聴するまでは、気さくで一見 ざっくばらんのようで本質的な、つまりたいへん楽しい人であるとは、全く思ってい ませんでした。むしろ気むずかしい方なのだろうと決めてかかっていました。  講演は人工(人間が発想し形にしたもの)と自然(そこにあったもの)を軸に様々 なお話をされました。「人体は、目や鼻など生まれるときに好きなようにデザインは できない。持って生まれてくる人体もつまりは自然のあつまりである」という言葉に は、人体が自然のジャングルであるかのように思えました。短い時間の講演だったの が残念ですが、この続きをまたどこかで聞いてみたいものです。(環境文化研究所  田中謙次) -------------------┤メディアチェック├-------------------- ■「環境文化講演会」3/10 の録画放映 ・丹南ケーブルテレビ2chでの放送予定  4月2日(金)10〜12時  4月4日(日)19〜21時  4月6日(火)14〜16時  4月7日(水)22〜24時 ・NHKラジオ深夜便にて放送予定  3月21日(日)深夜1時〜  ---------------------┤イベント情報├--------------------- ■「竹取物語」竹取・竹プランター制作ボランティア募集!  〜里山の自然がある豊かな暮らしづくり」の実践〜  足羽山の自然は人の手を加えることで守られています。そこで、足羽山の竹を切っ て、愛宕坂に飾る竹プランターを一緒につくりませんか?当日つくったプランターは お持ち帰りもできます 日時:3月21日(日)9:00〜竹取作業 13:00〜竹プランターつくり 集合:足羽山・郷土自然科学博物館階段下 服装:作業のできる服装・長靴・軍手・のこぎり・なた ◇風流・花回廊 愛宕坂2004春・4月3日〜11日  今年の春も、愛宕坂に色とりどりの花が顔を並べます  春の訪れを愛宕坂で感じましょう  ・4月3日(土)愛宕坂を竹プランターなどで飾りつけます。  ・4月11日(日)午前 風流花回廊・花市   午後は花回廊全体の後片付け   ※飾り付け、後片付け参加者には竹プランターをプレゼントします。  ・4月11日(日)街の花飾り   ※田原町駅ほか、様々な街角や公共空間に竹プランターなどを    引き取ってもらいます。(引き取り先、飾り付け作業手伝い募集中) 企画:緑の市民会議・風流塾 連絡先:風流塾 藤澤芳一 tel) 0776-24-3070              e-mail) fuji@ma.interbroad.or.jp ※協働していただける一般市民の方、市民団体等を募集しています。 ■「カントリーウォーク」早春の里山路を歩こう〜山菜・野花つみ  今立町の旧八石分校から谷や川沿いを歩いて散歩します。途中、春の草花やたんぼ 道を歩いて歓談。南坂下では、古民家を訪ねます。後は、八ッ杉で色々お話会など。 日時:3月27日(土)午前10時〜 集合:今立町八石集落センター前 会費:1000円(昼食含む) 問合せ:今立町八ッ杉森林学習センターTEL.0778-42-3800     又は NPO法人森のエネルギーフォーラム TEL.&FAX.0778-43-0717 主催:NPO法人 森のエネルギーフォーラム 共催:今立町八ッ杉森林学習センター ■第2回「ネイチャーゲーム・ミニ研修会&体験会」  先月は多くの子供たちや一般の方も参加していただき、とても楽しくできました。 今度の2回目は今立町のベテラン・林昌尚さんが講師となっていただきます。 日時:3月27日(土)午前9時〜 場所:今立町八ツ杉千年の森 参加費:無料(一般の方で昼食希望の方は¥800必要) 問合せ:ふくい緑ネイチャーゲームの会事務局 朝日政之     福井市足羽2-11-14 TEL0776-35-0416 FAX0776-35-0415     携帯TEL090-8265-1486 asasun@nifty.com ■NPO・ボランティア交流フォーラム2004〜協働でつくる新しい社会  社会的課題の解決や地域の再生のために、NPOの果たす役割が益々重要になってい ます。NPOがもてる力を発揮するためには、NPOが自らの発想に基づく企画を組み、行 政や地域住民との関係を深め、協働していく仕組みを構築していくことが必要です。 県内のNPO関係者が交流し、地域間の連携や協働を進めるうえでの様々な課題の解決 策を探ります。 日時:3月28日(日)10:00〜16:30(受付9:30) 場所:福井県生活学習館 「ユー・アイふくい」福井市下六条町14-1 参加費:無料     ※交流をかねて分科会ごとに昼食を食べます。      お弁当を希望される方は700円を当日いただきます。 内容:10:00〜12:00 基調講演「協働、NPOと行政に求められるもの」       講師 NPO法人NPO事業サポートセンター常務理事 田中尚輝氏    12:0013:00 昼食(各分科会会場にて)    13:00〜15:00 分科会       1福祉系のNPOが持つノウハウと、委託事業の今後について       2環境分野の協働事業の評価から次世代「協働事業」へ       3なんでだろう?協働のまちづくり       4コミュニティ・ビジネスの可能性と協働       5子どもたちのために、NPOはどんな相手とどんな協働ができるの?    15:30〜16:30 情報交換懇親会 ◇分科会の概要 1福祉系のNPOが持つノウハウと、委託事業の今後について  NPOと行政の協働の流れが生まれつつあります。協働モデル事業を基に、NPOと行政 が対等な立場で今後の委託事業の展開について議論しましょう。   企画・運営:NPO法人 つくし、NPO法人 ハートライセンス 2環境分野の協働事業の評価から次世代「協働事業」へ  協働モデル事業の評価を行い、これからの協働事業のあり方について話し合いま す。環境活動における、NPOでもない、行政でもない、新しい相乗効果を探し当てま しょう。   企画・運営:NPO法人 エコプランふくい 3なんでだろう?協働のまちづくり  だれもが安全で快適に自分の行きたいところへ出かけることができるまち、一人ひ とりが生きがいを持って豊かに暮らせるまちを、NPO、地域、企業、行政が知恵を出 し合って創っていける仕組みを一緒に考えましょう。   企画・運営:ROBAの会(ふくい路面電車とまちづくりの会) 4コミュニティ・ビジネスの可能性と協働  地域の問題解決の新しい手段であるコミュニティ・ビジネス。それを担う事業型 NPOと行政の協働のあり方を探ります。   企画・運営:NPO法人 ラピュタ創造研究所、NPO法人 エコ・プロジェクト 5子どもたちのために、NPOはどんな相手とどんな協働ができるの?  将来を担う子どもたちのために、双方が納得のいく協働事業を行っていくには、ど うしたらいいのでしょう。また、協働の種類もいろいろあります。それぞれに合う協 働の仕方など考えてみませんか?   企画・運営:NPO法人 子育てサポートセンターきらきらくらぶ 申込方法:下記項目をご記入のうえ、ファックスかメールにてふくい県民活動セン ターまでお申し込みください。 ・お名前 ・連絡先(自宅または職場、団体所在地) ・住所、Tel、Fax、E-mail ・団体名(所属) ・参加分科会(番号を記載してください)   第1希望/第2希望 ・弁当の有無 ・懇親会参加の有無 ・備考(手話通訳希望等) 主催:NPO・ボランティア交流フォーラム2004 実行委員会 ふくい県民活動センター 山口晋司 (福井県県民生活部男女参画・県民活動課) 〒910-0005 福井市大手3丁目11-17 福井県民会館5階  TEL:0776-29-2522 FAX:0776-29-2523   f-npo-c@ceres.ocn.ne.jp http://info.pref.fukui.jp/danken/npo/ ------------------------------------------------------ ■■欧州自然エネルギーの取り組み その3 (福井市Tさんのレポートです) <日独自然エネルギー会議 1月22日〜23日> 主催:独エネルギー機関、マルティン・ルター大学、環境エネルギー政策研究所 場所:ヴィッテンベルグ 出席者:約30名 会議スピーチ概要(一部) ◇自然エネルギー促進のための日独協力のビジョン  (ドイツ側代表:ハンス・ヨセフ・フェル独連邦議会議員) ・なぜ、自然エネルギーが必要か?  地球温暖化の進展。温室効果ガスの原因の 80%が化石燃料。また、石油供給量が 限られている。世界のエネルギーの82%が世界の22%の人口によって消費されてい る。一方、78%がエネルギーの18%に依存している。企業が自然エネルギー分野に参 入できるような政策的枠組が必要である。 ・自然エネルギーはコスト高か?  外部コストも考えると化石燃料の方がコスト高。過去数十年で石油、天然ガス、ウ ランの価格は上昇し続けている。自然エネルギー価格は下がり続けることが予想され る。グローバルなエネルギー革命が必要。自然エネルギーは失業率低下、雇用増大に 役立つ( 1998年から13万人雇用創出)。社会民主党、緑の党は自然エネルギーへの 研究開発費を高めることを検討している。 ・自然エネルギーの技術的側面  バイオ油によって動くエンジンを開発すればエネルギーの自給自足が可能となる。 燃料電池については、自然エネルギーを使って水素を取り出すことが必要。 ・自然エネルギーのインフラ整備  自然エネルギーを普及させるためには自然エネルギーについての知識の普及、幼少 からの教育、技術者の育成が必要である。 ◇日本の自然エネルギー政策の展望  (日本側代表:河井弘之弁護士) ・日本の姿勢  日本政府は二酸化炭素削減を原発増設によって達成しようとしている。 ・新エネルギー促進法  2010年までの自然エネルギー利用比率の目標値が1.35%。対象とされているエネル ギーの範囲が問題。ほとんどの小規模水力発電、地熱が対象外となり、廃棄物発電が 大きな割合を占めることになった。くじ引きで風力発電事業者を決めている。また、 2005年から太陽光発電への補助事業がなくなる。 ・自治体・市民レベルでの動き  政府の取り組みは不十分だが、地方自治体、市民レベルで野心的な試みがなされて いる。宮城県は独自に 8%の二酸化炭素削減に取り組んでいる。市民風力発電が3基 動いている。「自然エネルギー促進法」推進ネットワークと自然エネルギー促進議員 連盟が発足。 ◇ドイツにおける自然エネルギーの拡大  (マルカス・クルジエフ/独エネルギー機関)  ドイツにおいては最近、バイオマス発電が伸びてきている。太陽光発電も伸びてい る。ドイツは 2010年までに自然エネルギーの利用比率を12%まで高めるという目標 のうち、電力については達成可能だが、熱については問題がある。ドイツ自然エネル ギー促進法 (2000)は自然エネルギーによる電力発電を経済的に見合うものにした。   固定価格買取制度   固定価格による 20年間の買取保証   電力会社による買取義務   通常の電力と十分競争できる 自然エネルギー産業は分散型の価値創出産業。中小企業レベルでのエネルギー創出が 可能。構造的に弱い地域で産業創出が可能となった。 ◇日本における自然エネルギー政策の現状  (飯田哲也/環境エネルギー政策研究所所長) ・日本のエネルギー政策と市場  日本の電力供給のうち、ダム式水力が3%、自然エネルギーは1%。東京電力が全体 の 40%供給。東京電力が政治的にも独占状態。経済産業省がエネルギー政策を立案。 自民党の中では東京電力出身議員、原発立地地域出身議員が決めている。民主党の中 では、電力会社の労組出身議員が決めている。自民党も民主党も原発推進。70年代反 原発運動、80年代代替エネルギー、90年代地球温暖化問題、2000年代地域イニシア ティブ。新エネルギー促進法   目標値が小さい   自然エネルギーの定義についての議論がない   風力発電枠330MWの募集に2040MWの応募。抽選で事業者を選んだ。   熱に関する規定がない(バイオマスの普及が遅れている原因)。 ・明るい将来に向けての動き  グリーン・プライシング・プログラムが始まった。ウィンドコーポラティブが広が り始めている。地方自治体が具体的なエネルギー政策に取り組み始めた。 ◇地方における自然エネルギー促進のビジョン(逢坂誠二/ニセコ町長) ・日本の自治体の現状  憲法で自治権が認められているが、中央政府の指示に従って、仕事をこなしてき た。これまでの自治体の主な仕事は社会基盤の整備であった。昭和 50年代半ばから 個別の自治体の課題が生まれた。70年代の石油ショックを契機として省エネが普及す るようになっ た。85年のプラザ合意をきっかけにバブル景気が始まり、国内での開 発競争、海外での不動産投機が始まった。国内では浪費型の公共事業が行われ、その 結果、国と地方合わせて719兆円の借金ができた。  少子高齢化に伴う過渡期の様々な問題が噴出している。このような中で地方分権化 の議論が進められているものの、財政難、中央官庁の抵抗、構造改革に対する理解不 足により、順調に進んでいない。国税収入は 70%、地方税収入は30%。しかし、国 の支出は30%,地方支出が70%。この40%の差で国は地方をコントロールしてきた。 したがって、国と歩調を合わせなければ、地方自治体はやりたいことができない。知 事と市町村長との連携が必要。先進的な知事のいる地域が狙い目。 ・自治体のエネルギー政策への対応  環境問題への配慮というよりも、原子力エネルギーに対する対応という形で自治体 のエネルギー政策が進められてきた。最近では、環境問題への関心が高まってきてお り、 ISO14001を取得する自治体も出てきた。「持続可能な社会を目指そう」という 言葉が先行しているが、具体的な政策については何をしていいのか分からないのが現 状。 ・ニセコ町の現状  人口 4000人。農業と観光が産業の中心。じゃが芋がおいしい。スキー客が年間360 万人訪れる。 ・今後の課題  概念的なこと、実感が伴わないことを地域の人にいくら説明しても、行動には結び 付かない。具体性を持った説得が必要である。 ◇ドイツの地方自治体における自然エネルギーの取り組み  (ラグウィグ・カルグ/コンサルティング会社)  自然エネルギーを普及させるためには、需要、供給、テクノロジーのバランスが必 要。 ・成功した4つの自治体の例  フライブルグ  太陽光発電を実現するため、様々な仕組みがある。 Fesa=自治体と事業者からな る団体。Fesa株式会社も成立した。建設業の団体もある。学校も自治体と節約契約を 結んで、節約したお金を学校に提供している。国の補助に加えて、自治体も独自の補 助を出している。  シュナウアー  町自体が送電網を所有した。電力会社が 600の発電所から電力を買っている。バー チャルな発電所。4500世帯分の電力を供給している。  ぺルウォーム  北海に浮かぶ小さな島。多様なエネルギー源を活用している。Intelligent Energy Controllingと言っている。  ブルッカーランド  食料の自給自足が出発点。 Local Agenda 21の一つがエネルギーに関するイニシア ティブであった。ロゴを作って、ステッカーを貼る。一定の品質基準を満たさなけれ ばロゴを使えない。 ・成功の要因  きちんとした国内の枠組みがある。自治体と企業の協力関係を進める。全体として のビジョン、大きな目標のもとでパイロットプロジェクトを進めることが重要であ る。中心人物が重要。中心人物を勇気づけるのがコンサル会社の仕事。 ------------------------------------------------------ □□ことばピックアップ:岡本知高(ソプラニスタ)  皆さんも是非自分の応援歌を持ってくださいね。  そしてこの殺伐とした日本を、少しでも  優しい国に変えていきましょう。 (3/10 今立芸術館でのコンサートにて) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆皆様からのフィードバック、情報提供をお待ちしています。 ☆ニュースのバックナンバーは下記ホームページで見ることが出来ます。 ☆このニュースを購読される方を是非ご紹介下さい。 ☆配信停止はこのメールに「配信不要」をペーストして返信して下さい。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★ 【発行】NPO法人エコプラザさばえ 鯖江市民活動交流センター内      〒916-0024 鯖江市長泉寺町1-9-20       (朝10時〜夜10時、日曜朝10時〜夜7時、月曜・祝祭日休館)     Tel.0778-54-8434 Fax.0778-54-7058    E-mail info@sabae-npo.org   Web  http://www.sabae-npo.org/ecoplaza/ 【編集】林 暁、吉年純子、辻子裕二 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●  エコプラザさばえメールニュース 第33号      2004年3月18日発行