第46号    2004年12月25日発行 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●   NPO法人エコプラザさばえ(鯖江市環境情報学習センター)メールニュース ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★  <目次>  ▽年末年始休館12/27〜1/4  ▽イベント・1月13日(木)「グリーン購入セミナー in ふくい」(福井)       ・1月22〜23日(土日)第三回いまだて遊作塾(今立)       ・2月6日(日)プロジェクトWETエデュケーター講習会(武生)  ▽今年の環境十大ニュース  ▽鳥類の14%が絶滅 米大学が100年後予測  ▽サンタ大ピンチ!温暖化で北極の氷がなくなる  ▽食品ごみのうち、残飯が四割  ▽あいのり「アフリカを旅して」 ■■エコプラザ年末年始のお知らせ  エコプラザさばえ及びさばえNPOセンターは、12月27日(月)〜1月4日(火)  まで休館いたします。新年は5日(水)より業務開始です。  本年も皆様方にはお世話になりました。05年も引き続きメールニュースを配信  させて頂きます。ご要望や情報提供、投稿などをお待ちしております。  では、よいお年をお過ごし下さい。 ---------------------┤イベント情報├--------------------- ■「グリーン購入セミナー in ふくい」 グリーン購入が社会を変える!  持続的発展が可能な循環型社会を構築していくためには、物品等を購入する際、再 生材を使用したものやエネルギー消費が少ないものなど、環境への負荷の少ない商品 ・サービスを優先的に選択する「グリーン購入」が重要です。グリーン購入のより一 層の普及促進を図るため、グリーン購入法の現状や、グリーン購入を進める全国組織 「グリーン購入ネットワーク」の活動、県内の先進的な取組事例を紹介するセミナー を開催します。 日時:平成17年1月13日(木)13:00〜16:10 会場:福井県国際交流会館(福井市宝永3丁目1-1) <プログラム> 1)グリーン購入の現状と展開 〜環境省から 2)グリーン購入が社会を変える!  〜グリーン購入ネットワークから 3)県内取組事例(企業・行政)の紹介  ・清川メッキ工業(株)(第7回グリーン購入大賞 中小事業者部門大賞受賞)  ・武生市(平成15年度「循環・共生・参加まちづくり表彰」表彰) 参加費:無料(グリーン購入に興味のある方はどなたでもご参加いただけます) 主催:グリーン購入ふくいネット 、福井県、環境省、グリーン購入ネットワーク 申込み・問合わせ先:福井県福祉環境部環境政策課           TEL0776-20-0301 FAX.0776-20-0634 ※当セミナー参加にあたりましては、できる限り公共交通機関を御利用ください。  車の御利用に際しましては、アイドリングストップに御協力ください。 ■いまだて遊作塾 第三回 古民家再生講座  “匠”による本物を学び創作する「いまだて遊作塾」は各回ともに定員10名を予定 しており、参加は回ごとに承ります。ご関心がある方は事務局までお問い合わせ下さ い。講師および講座費、宿泊等の詳しい案内書を送付させていただきます。  私たちは、広く一般の方が伝統の技に触れモノづくりに参加し、新しい活動を興す ことで“モノづくり“を次代につなげたいと考え、歴史・伝統工芸・農業など今立の 地域資源と数多く残る古民家の再生を組み合わせた、中長期滞在型の観光・研修プロ グラムを企画しております。 日時:平成17年1月22日(土)〜23日(日) 参加料:10000円 宿泊・食事:8000円(今立町八ッ杉森林学習センター)  連絡先:〒915-0228福井県今立郡今立町大平第2-4-89 増田     TEL.0778-43-0717/090-1394-9964 FAX.0778-43-0717     yoriyasu@me.ttn.ne.jp ・NPO法人「森のエネルギーフォーラム」 http://laputa.fpu.ac.jp/mori ・今立 古民家・匠ロングステイプロジェクト実行委員会 http://www.imadate-kominka-takumi.com/ ■「プロジェクトWETエデュケーター講習会」  水環境に関する体験学習プログラム、福井県で初開催!  プロジェクトWETは米国で開発された、水に関する環境教育活動を推進する学習 プログラムです。「水」への意識、感謝の気持ち、知識、責任感の普及を促進するこ とを目的としています。様々なグループを対象とした学習、全員で行う活動、室内実 験など、いろんな方法を用いて、水環境、水生生物、生態系などを参加者と一緒に学 ぶ体験学習プログラムです。 日時:平成17年2月6日(日)9:00〜17:00 会場:武生市エコビレッジ交流センター    (湯谷町25-25-2 TEL.0778ー28-1123) 定員:先着20名 締切:1月20日(木) 対象:環境教育、市民活動、レクリエーション、ボーイスカウトなどに関与する人、    またはその指導者やスタッフ、学校教職員、その他環境教育に関心がある人。 参加費:4000円(テキスト代) ※第1回のため特別価格で実施します! 持ち物:参加費、筆記用具、動きやすい服装、お弁当(お味噌汁が出ます!) 講師:田中けんじ(プロジェクトWETファシリテーター) 主催:プロジェクトWETエデュケーター講習会ふくい実行委員会、環境文化研究所 後援:福井新聞社、武生市教育委員会、武生市、鯖江市教育委員会、鯖江市 協力:武生市エコビレッジ交流センター、西山動物園友の会、エコプラザさばえ、    福井市環境パートナーシップ会議、ふくい緑ネイチャーゲームの会、    プロジェクトワイルドネットワークふくい、日野川流域交流会、    (財)河川環境管理財団内「プロジェクトWETジャパン事務局」 http://www.mizube-support-center.org/project-wet/index.htm ※この事業は平成16年度藤本倫子環境保全活動助成基金の助成を受けて実施します。 申込み方法:必要事項をご記入の上、メール、FAXでお申し込み下さい。       電話申込みは、平日(祝祭日を除く)の9〜17時まで。 ============================================ お申込み記入欄 ご氏名(ふりがな): 所属団体・学校名等: ご連絡先:〒 電話番号: FAX番号: E-MAIL:  申込先>>> 環境文化研究所 TEL&FAX.(0778)25-6051 kenji@geology.co.jp(田中けんじ) 915-0082武生市国高2-324-7 http://www.geology.co.jp/kankyo/kankyotop2.html ============================================ ◇プロジェクトWETってどんなことをするの? ・プロジェクトWETとは?  「WET」とは「Water Education for Teachers」の略であり、直訳すると『教師 のための水に関する教育プロジェクト』という意味です。 ・特徴  知識を与えるのではなく、子どもたちに行動させながら、水について様々なこと考 えさせます。エデュケーターの能力が個々のアクティビティに反映されます。 ◇アクティビティの紹介 ・驚異の旅  対象学年:小学校高学年、中学生  概要:水の存在する場所(雲、土、海、湖、動物、地下水、川、氷河、植物)のい ずれかに子供たちを立たせ、そこから水が移動する可能性のある場所を示したサイコ ロを振って出た先へと移動する、という行為を繰り返すことによって、子ども自身が 水の分子となって、水循環内の水の移動をシミュレートし、水は一つのルートで循環 するのではなく、さまざまな経路で重要な役割を果たしながら別の地点や状態へと移 ることを体感するアクティビティ。 ・通り抜け  対象学年:小学校高学年、中学生  概要:子どもを「雨水」と「草木」のグループに分け、運動場の斜面などを使い、 「雨水」の子どもが斜面を下るのを、「草木」の子どもが捕らえるという行動で、各 グループの人数を変えて、草木で覆われている傾斜地、覆われていない傾斜地のそれ ぞれで、水の流れ落ちる速度を比較したり、地面にしみ込んでいく様子を想像させ、 草木がいかに水の移動に影響するかについて理解するアクティビティ。 ------------------------------------------------------ ■■台風上陸ラッシュが1位 今年の環境十大ニュース  今年の環境をめぐる最大のニュースはやはり異常気象−−。環境保護団体の日本生 態系協会(東京)が「最も関心のあった今年の環境ニュース」についてアンケートを 実施。全国約1000人から寄せられた回答を集計し、発表した。  1位は観測史上最多の10個が上陸した「台風ラッシュ」。各地で人的・物的に大き な被害を出した台風が、複数回答で634票を集めた。  2位が北陸を中心に人身事故や捕殺が相次いだ「エサ不足?ツキノワグマ出没」に 、535票と高い関心。3位が都心などを襲った猛暑「長すぎる真夏日」、4位が北陸の 豪雨水害−と、異常気象関連のニュースがいずれも上位を占めた。  5位はこうした気象への関心もあってか、地球温暖化防止のための京都議定書がロ シア批准で発効間近となったこと。同協会は「残念ながら『環境に良くないニュース 』が圧倒的。あらゆる環境問題が待ったなしの状態となったのを痛感する」とし ている。 (共同通信 12月22日) ■■鳥類の14%が絶滅 米大学が100年後予測  現在のペースで環境破壊が続くと、2100年までに世界に生息する鳥類のうち14%の 種が絶滅し、生態系や人間社会にも大きな影響を与えるとの予測を米スタンフォード 大のグループが米科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。  研究グループは「手遅れになる前に、保護対策を強化する必要がある」と指摘して いる。グループは、現存するものと、最近絶滅した約1万種の鳥について、生息状況 の変化や生息地、食物などの詳しいデータを収集。  森林や湿地など鳥にとって重要な生息地が現在のペースで破壊されていくと仮定し 、コンピューターモデルを使って2100年の個体数を予測したところ、最も多いと14% の種が絶滅するとの結果が出た。保護対策が進み、新たに絶滅の危機に陥る種がない と仮定した場合でも、6%の種が絶滅すると予測された。(共同通信 12月14日) ■■サンタ大ピンチ!温暖化で北極の氷がなくなる  サンタは活動拠点を北極から別の場所に移さざるを得なくなるかもしれない。地球 温暖化で、小人やトナカイたちの足元の氷が溶け出しているからだ。  22日、WWF環境グループ「北極プログラム」のステファン・ノリス氏は「サンタの 本拠地は大変な危機にあります。経典の土台が溶けだしているんですから」とコメン ト。先月250人の科学者によってまとめられた8カ国レポートによると、2100年までに 、大気中の温暖化ガスの増加のため、夏季に北極海から氷がなくなってしまうと予測 している。  ノリス氏は「私たちの子供が生きている間にも、サンタは北極から引っ越さなけれ ばならなくなるでしょう」という。空を飛ぶトナカイのソリでサンタが配るクリスマ スプレゼントは北極の本拠地で作られていると教えられている。ワーナー・ブラザー ズの「ポーラ・エクスプレス」などハリウッド映画は、サンタクロースが北極に住ん でいるという考えを支持しているが、フィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノ ルウェー、アイスアンドといった北欧諸国はサンタは自分の国に住んでい ると主張している。  デンマークの科学相のスポークスマン、アラン・ボルト氏は「北極でサンタがいる 場所だけ氷が溶けないようにする電気的な施設を建設したらどうですかね?国連の任 務になるんでしょうが」とコメント。同氏は、電力なら、デンマークのヴェスタス・ グループが風車を建設できます、と付け加えた。  デンマークはサンタの本当の根拠地はグリーンランドだとしているが、10月に北極 はデンマークの領海であると主張したことを考慮に入れているようだ。北極を領海内 にすることで、デンマークは氷が溶けてなくなると、石油や天然ガスの調査が可能に なるのだ。  先月の北極報告によると、北極圏は他の地域に比較して温暖化が2倍の速度で進行 しているという。その原因のひとつはむき出しになった北極圏の大地や海は黒く、氷 や雪よりも熱を吸収しやすいからだ。(ロイター 12月22日 オスロ) ■■投稿:「食品ごみのうち、残飯が四割」  食品産業の廃棄量1000万トンと言われています。これに家庭の食品廃棄が加われば 大変な量の廃棄ですね。食料は基本的に地域自給、計画生産、予約購買と年間消費エ ネルギーの個人割り当て管理を地球的規模で考え、地域単位で実践していくしかない と考えます。当然、食料の貿易は必要最小限に国際的管理機関の下で行うようにすべ きでしょう。下記、参考文献からいくつか紹介いたします。  「ここ20年間は家庭ごみは微増だが、台所のごみの比率はさほど変化しておらず、 残飯はほとんど減っていない。バブル経済ははじけたが、飽食のライフスタイルは続 いている。問題は、手つかず食品が意外にも残飯のうち40%近くを占めること。その 中身をさらに詳しく見ると、鮮度を要求する野菜に加え、即席や冷凍ものの加工食品 、調理済み食品が多いのが特徴だった。賞味期限が切れたのでやむを得ず捨てるので はと思っていたが、賞味期限前に捨てられたのが40%あった」(京都大学 高月紘教 授 京都新聞02年7月12日)  「食物に対する感謝の念が薄れた現代人の心模様を映し出していると感じる。真夜 中でも買ったり食べたりでき、食品がお金さえ出せばという対象物でしかない。残飯 は、海外から大量に輸入して結果的に余らせて食べずに捨てている日本の姿を映し出 す。食料の半分を海外に依存しているということは、海外の人たちの食料を日本が略 奪している格好でもある。世界中に食料が余っているのではない。餓死する人がたく さんいることに思いをはせ、食のありがたさを見直す教育が必要です」(相澤徹信州 大学医学部助教授 岩波新書「健康ブームを問う」第4章)  「もの足りて飽食に酔い、肥満と合併症に泣く、運動不足とストレスが拍車をかけ る。飽食の末のダイエットは野性動物も理解できない」(D・シャルマ氏 インドの 活動家)  米国一人一日当たり穀物消費量の消費量(90年に2.4kg)は、バングラディッシュ の34倍にもなるという。このままWTOのやり方が通るならば世界はやがて二つの種類 の農業システムをもつことになるでしょう。豊かな国々が60億強の人々のための主食 を生産し、発展途上国は金持ち国のための切花や果物など贅沢品を作るためだけの農 業というシステムです。(福井市パン工房経営M氏から) ■■フジテレビ/あいのり「アフリカを旅して」(04.11.29 O.A.)より ◇広大なエチオピアの大地をひた走るラブワゴン。  この日、ラブワゴンがやってきたのは首都アジスアベバ。標高2400メートルに位置 するこの街はアフリカで最も高い場所にある首都。人と家畜が行き交う人口250万の 大都市だ。早速8人は昼食をとる為、レストランへ。 「すごーい」 「お〜何だこれ?」 「美味しそう」  これはエチオピアで最もポピュラーな料理「バイヤネット」。豆から作ったシチュ ーと細かく切った野菜を下に敷いてあるインジェラと呼ばれる生地に包んで食べる。 エチオピア人の主食「インジェラ」はテフという穀物の粉を水で溶き、3日間発酵さ せ焼き上げたもの。発酵食品なので強烈な酸味がある。結局ほとんど残してしまった 。すると、ドライバーのフィケールさんが 「なんでメンバーはこんなに食事を残すんだ?日本じゃこんなに食べ物を粗末にする のか?俺には理解できん!!」  翌日、フィケールさんから「君達にどうしても見てもらいたい場所があるんだ」と 言われ、メンバーが訪れたのは...。 副校長「彼女はアフリカのマザーテレサと呼ばれています」 ◇アベベック・ゴベナさん67歳。これまで45万人の孤児を支援してきた彼女はアフリ カのマザーテレサと呼ばれ、現在もこの地で孤児院を営んでいる。 アベベック・ゴベナ「皆さんのような若い日本の人達がきてくれるなんてとても光栄 です。ぜひ私のかわいい子供達に会ってやってください」  この孤児院では現在、病気や事故で身寄りをなくしたり親に捨てられた200人の孤 児たちが寝食を共にしている。そしてメンバーはベビールームへ。 「かわいいな」 「かわいい」 アベベック・ゴベナ「この子は生後3日で、この孤児院の前に捨てられていたんです 。あやうく野犬に食べられるところだったんです」  エチオピアではこの子たちのように孤児院の前に捨てられる子供が後を絶たないと いう。 アベベック・ゴベナ「親達も仕方ないんです。貧しすぎてろくに食べられないからお 母さんはお乳も出ないの。一緒にいてもゆっくり我が子の死を待つだけなの」  さらにメンバーは、隣の部屋へ。そこには7人の子供達が..。 副校長「この子達はある病気にかかっています」  この子供達が冒されている病気、それはエイズ。 副校長「遊ぶのも寝るのも他の子供達と一緒ですが、食事は別なのです。栄養があっ て、この子達が食べたい物を出来るだけ食べさせています」  次々と突きつけられる厳しい現実に言葉を失うメンバーたち。 ◇アフリカの国の中で、エチオピアは最も貧しい国の一つ。GNI、一年間の国民平均 所得は日本円にしてわずか1万円(日本430万円)。慢性的な食料不足で栄養状態は悪 く飢餓が原因で毎年数万人もの人が命を落としている。  この日マザーは、8人にどうしても話しておきたい事があるという。 アベベック・ゴベナ「皆さんはご存じないでしょうが..」  このマザーとの出会いでメンバー達はこれまでアフリカ大陸8カ国の旅で目にして きた現実の裏側を知る事となる。ニュースにされない世界の現実。飢餓はなぜ起こる のか?2003年、イラク戦争犠牲になったアメリカ兵1217人、犠牲になったイラク民間 人16,673人、一年間に飢餓が原因で死亡する人15,000,000人。 アベベック・ゴベナ「なぜこれほどの飢餓が起こると思いますか?」 歯医者「伝染病か何かが広まって、農作物を作るような人達が亡くなって飢餓になっ てったんじゃないかなと..」 瀬里葉「内戦みたいなかたちに、争いがあって作物を育てるような状況になかったん じゃないかなって」 じゅん平「避妊の仕方とか知らなかったりして、子供が一杯になっちゃったりとか、 知識がないからそういうのでどんどん、人口が増えちゃったりとかそういうのかもし れない」 アベベック・ゴベナ「確かにアフリカでは貧しい環境にも関わらず、5人10人の子供 がいる家は珍しくはありません。でも飢餓の本当の原因はもっと別のところにあるん です」  農業の割合が高いアフリカの家庭にとって子供は大切な労働力。生活していくには 、子供をたくさん作ったほうが有利なのだ。更にせっかく子供が生まれても、幼いう ちに死んでしまうことが多い。避妊の仕方を知らないからではなく、貧乏だからこそ 、たくさん子供を作らざるを得ないのだ。  さらにマザーから、衝撃的な言葉が。 アベベック・ゴベナ「飢餓を作った張本人はあなた達日本人を含めた先進国の人達な のです。1960年代、アフリカでは今ほど飢えている人はいませんでした。人々は、昔 ながらの伝統的な農業のやり方でトウモロコシや豆など自分の村で食べるだけの食料 を作り、自給自足の生活をしていました。お金はなかったけれど、飢餓で死んでいく 人は、今よりずっと少なかったのです。ところが、1970年代、農業の仕組みが大きく 変わってしまったのです。『緑の革命』で私たちは先進国に騙されたのです」 ◇緑の革命。ある日、先進国の人が貧しい国にやってきた。 先進国の人「今までより、たくさん作物が実る種を開発したんです。トウモロコシは 2倍、小麦は3倍もとれるんですよ。どうです、これが『緑の革命』ですよ!」 貧しい国の大臣「うん、それは、素晴らしい話だ!」  こうして貧しい国は新しい品種の種を先進国から買った。そして、政府から新しい 種を手に入れたお金持ちの地主は、自給自足の生活をしていた人から土地を買い上げ 、よりたくさんの作物を収穫するために、大農地を作った。しかし、 金持ちの地主「こんな広い土地に水や薬をまくにはどうしても機械が必要だ」  結局地主は、トラクターや散水車など高価な機械を購入。そして農民たちは... 金持ちの地主「悪いけど、明日からもう来ないでくれ」 農民「え〜!?」  土地を奪われた農民達は、仕事までも奪われてしまった。緑の革命で農地改革を果 たした先進国は更に自分達の思惑を通すべく、追い討ちをかけた。 アベベック・ゴベナ「私たちアフリカの国々は先進国の嗜好品を作らされたのです」 ◇先進国はアフリカの国々に自分達の食料を作る畑を潰させ、タバコ・ピーナッツ・ カカオなどの嗜好品を集中的に作らせたのだ。しかし、収穫された作物の買値は安く 、アフリカの人達はどんどん貧しくなり、食べるものまで失ってしまった。  メンバーはケニアのスラムでもたくさんの子供が飢えと闘う姿を目にしてきた。そ の背景には多くの農家が紅茶作りに従事している事実もあった。アフリカでは他にも 、エチオピアでコーヒー、ギニアではパイナップル、ガーナではカカオ、セネガルで はピーナッツなど..。  ヨーロッパの為にアフリカの人達が、アメリカの為に南米の人達が、そして日本の 為にアジアの人達があまりにも安い賃金で働いている。 アベベック・ゴベナ「先進国の人達が嗜好品に囲まれた優雅な暮らしを送れるのは、 貧しい国の人達が安い賃金で働いているからです」 イッチー「すごい色んな意味でショック」 歯医者「要は植民地化してるのと似てるもんがあるよね」 じゅん平「日本は輸入をやめたら生きていけないんだよね」 ◇世界中で生産される穀物は一年に20億トン。これは世界の人口、63億人の2倍以上 の人が食べていくのに十分な量のはずである。しかし、先進国の人々は貧しい国の4 倍もの穀物を消費している。その為、貧しい国の人々には十分な食糧が行き渡らない 。世界で一番穀物を輸入しているのは、日本!世界全体の10%の穀物を輸入している 。しかし、日本人が直接食べるのはこのうちたった3分の1だけ。残り3分の2は家畜の 飼料となっている。  外国では肉牛は草を食べて育つことが多い。しかし...霜降りの肉が喜ばれる日 本では、肉牛は穀物のエサで育てる。肉に脂がのっておいしくなるからだ。おいしい 霜降り和牛1キロを作るために牛は8キロの穀物を食べさせられるのである。焼き肉店 でおいしい和牛のカルビを食べるということは、たくさんの穀物を食べてるのと同じ ことなのである。 アベベック・ゴベナ「あなた達を責めるつもりはありません。でも現実を知ってほし かったんです」 イッチー「本当になんか・・・」 歯医者「うちらはね。何不自由なく食ってる、きちんと屋根の下で生活して、テレビ も見れて酒も 飲める生活できるもんね」 おーせ「なんかよくわかんないけど、なんか何にもしなかったら、何にもかわんない けど、何か行動すれば変わると思うから」 じゅん平「だから今、俺らが出来る事って考えて資源の無駄使いとかそういうのって 自分らが今、出来ること。おれら、この今いる8人がそれをやって日本帰って友達に 教えたりとか」 ソルト「やけど自分の国が豊か過ぎて豊かに育ってきたから。はっきり言って、日本 に帰っても、生活や自分は変わらんと思うから」 資源の無駄遣いについて、熱いバトルを繰り広げるメンバー。 ◇日本人の食生活は外国からの輸入によって支えられている。日本の食料自給率は40 %。これは先進国の中でも特別に低い数字。その一方、日本は年間1131万トンもの食 糧を捨てている。これは年間6283万人もの飢餓に苦しむ人々を救える量である。無駄 を無くしたからといって飢餓が無くなる訳ではない。だがラブワゴンが旅するアフリ カの現状と日本は全く無関係では無い。 http://www.fujitv.co.jp/ainori/st/st247.html ------------------------------------------------------ □□ことばピックアップ:チャーチ記者(「ニューヨーク・サン」紙1897年)  サンタクロースはいるのですよ。目には見えないけれど愛と親切と献身とが存在  するように。もしこの世界にサンタクロースがいなかったら、どんなにつまらな  いことでしょう。そこには、子どもらしい信じる気持もなければ、われわれに生  きる望みを与えてくれる詩も夢もないことになります。子どもたちがいるからこ  そこの世に満ち満ちているあの永遠に輝く光が消えてしまうことになるのです。  サンタクロースを見ることは誰にもできません。しかし、それでもサンタクロー  スがいないということにはならないのです。この世で一番真実なものは大人にも  子どもにも見えないものなのです。この世で見えないものの中に隠されている不  思議な魅力をすべて知り尽くし想像し尽くすことは誰にもできません。  信仰 faith, 詩 poetry, 愛 love, romanceのみがそのカーテンを押し開いて、その  向こうにあるえもいわれぬ美しさ、栄光を見せてくれるのです。  (8歳の少女への返事として書かれた社説から) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆皆様からのフィードバック、情報提供をお待ちしています。 ☆ニュースのバックナンバーは下記ホームページで見ることが出来ます。 ☆このニュースを購読される方を是非ご紹介下さい。 ☆配信停止はこのメールに「配信不要」をペーストして返信して下さい。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★ 【発行】NPO法人エコプラザさばえ 鯖江市民活動交流センター内      〒916-0024 鯖江市長泉寺町1-9-20       (朝10時〜夜10時、日曜朝10時〜夜7時、月曜・祝祭日休館)     Tel.0778-54-8434 Fax.0778-54-7058     E-mail ecoplaza@sabae-npo.org     Web  http://www.sabae-npo.org/ecoplaza/ 【編集】林 暁、真田俊子、辻子裕二 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●  エコプラザさばえメールニュース 第46号      2004年12月25日発行