第49号     2005年2月16日発行 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●           NPO法人エコプラザさばえ メールニュース ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★  <目次>  ▽『ここる』プレオープン 2/25  ▽環境リーダー養成講座 3/2、12、13  ▽イベント・2月19〜20日(土日)第五回いまだて遊作塾(今立)       ・2月20日(日)「自然に従って生きる」(武生)        ・2月21〜22日(月火)第三回おけら塾(三国)         ・2月26日(土)ネイチャーゲーム・ミニ研修会&体験会(福井)       ・2月26日(土)子ども達の食を考えるフォーラム(鯖江)  ▽Dr.コトー・環境情報シリーズ「有機農法」  ▽京都議定書発効 2/16  ▽温室効果ガスの排出減、10自治体のみ 半数は2けた増  ▽地球の気温、今後20年間で危険水準まで上昇も=WWF  ▽10年以内に地球気象が破局―英などの新リポートが警告  ▽日本は過去2番目の高さに 昨年の年平均地上気温  ▽国内の気温、100年間に1度上昇 地球温暖化の影響か  ▽日本の潮位、過去最高 温暖化一因か、気象庁解明へ ■■コミュニティ・カフェ「ここる」 2月25日(金)嚮陽会館にプレオープン!   〜市民による市民のお店を目指して〜  多くの市民活動団体や市民の皆さんのご協力を得て、市と市民が協働で開店準備を 進めてきた「ここる」が、いよいよプレオープンを迎えます。  「ここる」は、地産地消、食育、障害者・高齢者・女性の社会参加、地域コミュニ ティの再生等を目的に、市民・市民活動団体・企業・行政等が幅広く協働して運営す る市民参加型の店舗=コミュニティ・カフェです。地元の安心安全な食材を使った健 康ランチ、どこかなつかしいシンプルな料理をメインに、誰もが気軽に集える場づく りを目指しています。スタッフとして、二名の障害のある若者も参加します。  1ヶ月のプレオープン期間中に、多くの皆さんに「ここる」を知っていただき、ご 意見・ご感想を募り、本格オープンにつなげていきたいと考えています。心あったま るお店「ここる」にご期待ください。 ▼コーヒー&ケーキ  1月29日の「さばえ元気2まつり」に遊びに行ったら、「ここる」の屋台が出てい ました。コーヒーは「ここる」オリジナルのブレンドだけあって、こくがあり飲みや すくておいしかった。チーズケーキはしっとりしておいしかった。ともにお店でも食 べられるそうなので楽しみです。屋台での宣伝も、皆の意気込みが感じられました。 頑張ってくださいね。応援しています。(西袋町 梅田美智代さん) ▼健康ランチ  試食会で「おにぎりランチ」をいただきました。ワンプレートにまとめてあって、 品がいい感じで、素朴な味でした。玄米のおにぎりでしたが、付け合せの色使いもよ く、体に優しいメニューだと思います。主人は一緒に食べた主人は、「少し物足りな いかな」なんて言っていましたが、私は健康にはいいとおもいました。ぜひお店に食 べに行きたいです。(寺中町 49歳の主婦の方) ▼おやつ  2月5日のエコプラザ土曜塾で、おやつの時間に「ここる」さんの特注お菓子をいた だきました。豆乳でねったという、「干しぶどう入り蒸しパン」と「ココアクリーム ののった丸い蒸しケーキ」の2品が出てきました。さすがに素材の味をじゅうぶんに 生かしたシンプルな趣、それでいてどこか懐かしく、甘さも控えめですが、ついつい おかわりしたくなるクセになりそうなおいしさでした。さっそく、参加者からは「レ シピが知りたい」「お店でも毎日食べられるのですか?」などの質問が、店長さんに とんでいました。  日ごろ、ファーストフードやスナック菓子になれ親しんだ子供達にも、本物の味わ いは受け入れられるものですね。「ここる」のオープンを、本当に待ち遠しく思って います。(エコプラザさばえ・土曜塾 鈴木早苗) 【プレオープン】2月25日(金)〜3月24日(木)  営業時間/10:00〜18:00 定休日/毎週火曜日 【本格オープン】3月25日(金)  営業時間/10:00〜21:00 定休日/毎週火曜日、年末年始 問い合わせ:NPO法人鯖江市民活動交流センターコミュニティレストラン実行委員会       事務局 坂崎 Tel.0778-54-7055 Fax.0778-54-7058        E-mail info@sabae-npo.org ■■環境リーダー養成講座 参加者募集!   〜伝えたいことを「探し・発信する」方法を学んでみよう〜  環境活動のみならず、広く市民活動や企業内においてものごとを皆で作り上げてい くときに役立つものとは?みなさんが主役の楽しいワークショップです。ふるって御 参加ください!! 日時:3月2日(水)19:00〜21:00    3月12日(土)〜13日(日)一泊二日 会場:2日(水)鯖江市役所4階会議室    12日(土)〜13日(日)鯖江青年の家(鯖江市上野田町)  定員:20名(先着順) 締め切り:2月28日(月) 受講料:3500円 講師:坂本均氏(GNOM自然環境教育事務所) 参加資格:鯖江市民および市内に通学・通勤する「環境保全・環境教育」に関心のあ る方。または市内の環境保全団体、環境教育団体等に所属している方。および1泊2日 の宿泊研修に参加できる方(高校生以上に限る)。 <プログラム> 3月2日(水)19:00〜21:00「オリエンテーション」  ・講座全体のねらいや目的の共有  ・環境教育の概念等の理解 3月12日(土)9:00〜  ・講義「環境教育に大切なデザインについて(参画のデザインワーク)」  ・アイスブレーキング  ・参加者主体型のワークショップについて  ・コミュニケーションや指導者としての姿勢の演習  ・体験「フィールドワークからの情報発信1」  ・フィールドワークから得られる事実の共有  ・メッセージの作成を通して合意形成を体験し理解する 3月13日(日)9:00〜16:00  ・体験「フィールドワークからの情報発信2」  ・スライドプレゼンテーションの技術を理解し共有する  ・講義「鯖江市内のネットワークを高める」  ・全体のふりかえり ※内容等については、都合により変更となる場合があります。 ※電話、FAX、郵送、E-mail等で事前にお申込ください。 主催:鯖江市 協力:(特)エコプラザさばえ 問合せ:エコプラザさばえ事務局 真田     Tel.0778-54-8434 Fax.0778-54-7058(火曜日〜土曜日)      E-mail ecoplaza@sabae-npo.org     または鯖江市福祉環境部環境課環境政策グループ     TEL. 0778-53-2226(直通)FAX.0778-51-8156(月曜日〜金曜日)      E-mail sc-kankyo@city.sabae.fukui.jp ---------------------┤イベント情報├--------------------- ■いまだて遊作塾/古民家再生講座 第五回 〜寝る編〜  廃品建具がいま蘇る!古い障子で枕屏風を創ろう!  日本の家屋では、様々な道具を使い季節や状況に応じて“眠りの空間”を演出して いました。その道具の一つに、“枕屏風”があります。古民家は風の通りが良かった ため、頭を冷やし過ぎないように用いられたもので、古民家で暮らす上での生活の知 恵とも言えるものです。この“枕屏風”を、古民家に残る古い建具を再利用し作りあ げる講座を開催致します。  講師には表具の匠を迎え、枕屏風の骨組みを作っていきます。尚、第一日目の古民 家講座ウンチク座学には、前回に引き続き講師に織田清氏(おだ住建)を迎え、古民 家の様式についての解説など貴重な講義をして頂きます。また宿泊は、今立町内の農 家民泊を予定しております。実際の農家に宿泊体験できる貴重な機会です。  尚、次回古民家再生講座は3月12日〜13日開催を予定しております。次回も参加ご 希望の方は合わせてお申し込み下さい。その他、和紙制作講座も開催致しております 。ご参考下さい。  日時:2月19日(土)〜20日(日) 会場:今立町南坂下22-24 南坂下CASAL TEL&FAX0778-42-3611 宿泊場所:今立町農家民泊受け入れ先 今立町南坂下堀田邸 募集定員:10名ほど(一日目織田清氏のウンチク座学のみ50名ほど) 受講料:全講座受講の場合10000円     一日目ウンチク座学のみ受講の場合1500円(学生半額) 宿泊・食事:別途8000円(宿泊先は農家民泊) ※宿泊されない方の食事代は別途頂きます ※宿泊をご希望されない方は、お申し出下さい。 ※受講料には保険料が含まれています。 <スケジュール> ◇19日 13:00〜16:00 古民家うんちく座学 講師:織田清氏 会場:南坂下堀田邸 16:30     入浴(ラポーゼ河和田) 18:00〜19:00 食学(スローフード料理) 会場:南坂下CASAL 19:00     宴会 会場:南坂下CASAL  21:00     農家民泊(各自、宿泊先に移動) ◇20日 8:00      起床・朝食 会場:南坂下CASAL 9:00〜10:00  講座1 建具の組子の組み方説明 講師:上坂哲夫氏 10:15〜12:00  講座2 枕屏風の建具組み立て 13:00〜16:00  講座2続き <講師プロフィール> ・織田清氏:おだ住建代表(福井市)  日本の伝統的な木造建築にこだわりながら、新しい感覚を取り入れた家作りを  手がける。 ・上坂哲夫氏:「たてぐの上坂」代表(武生市)創業130年 3代目越前指物工芸   1994 福井県グッドデザイン展/グッドデザイン大賞  1995 福井県発明くふう展/福井県商工会議所連合会会長賞  1996 福井県創作建具展/ 知事賞  1996 デザインウェーブ福井/グランプリ受賞  2003 伝統的工芸品産業功労者褒賞受賞  2004 ふくいデザイン大賞/優秀賞 連絡先:〒915-0228福井県今立郡今立町大平第2-4-89 増田     TEL.0778-43-0717/090-1394-9964 FAX.0778-43-0717     yoriyasu@me.ttn.ne.jp ・NPO法人「森のエネルギーフォーラム」 http://laputa.fpu.ac.jp/mori ・今立 古民家・匠ロングステイプロジェクト実行委員会 http://www.imadate-kominka-takumi.com/ ■「自然に従って生きる」 NPO法人土といのちの会 2005年度記念講演会  土といのちの会は、1992年にそれまでの「武生の航空防除を考える会」を発展解散 させ、「有機循環型社会の創造を目指し、地域の農・食・環境を生産者と消費者が一 緒に考え行動しよう」と発足しました。  そもそも農や食や環境は別々に論じられるものでも相反するものでもありません。 農はその土地の式の環境からの恵であり、人はその恵を命の源として享受し、そして 自然に汗して働いてきました。  しかし戦後の高度成長の大量生産・大量消費の波は農業にも押し寄せ、市場経済優 先主義・効率主義の結果、自然は破壊され、今や、私たちの命の源であるはずの農産 物で健康を害するという矛盾さえ起きてきています。食の安全・安心すらもおぼつか なくなっています。  国もようやく、環境保全型農業の支援に乗り出し、環境農業に本腰を入れ出しまし た。今、私たちは新しい価値観の転換期に置かれています。本当に大切なものはなん でしょう?本当に豊かな生活とはみんなで一緒に考えてみませんか。 日時:2月20日(日)14:30〜16:00 会場:武生市東公民館・大ホール 講師:ツルネン・マルテイさん 1940年フィンランド生まれ。社会福祉大学を卒業し1967年27歳でキリスト教会の宣 教師として来日。日本語学校や児童養護施設に勤務し、1974年34歳で宣教師を辞職し 、長野県安曇野に転居。日本古典文学の翻訳と英会話塾を経営。1979年39歳で日本に 帰化。1992年52歳で湯河原町議会議員に当選。2002年参議院議員に繰り上げ当選。現 在参議院農林水産委員他。外国人の人権と国際問題に関するプロジェクトチーム座長 。そして昨年11月に超党派の国会議員でつくる「有機農業推進議員連盟」事務局長に 就任。    参加費:500円 その他:当日は、地場農産物・加工品の販売をいたします。買い物袋を持参下さい。 問合せ・連絡先:NPO法人 土といのちの会 Tel&Fax0778-21-2118  ■第三回 三国湊グリーンツーリズム in おけら  かつては商港として栄え、今なおその薫りを色濃く残す湊町「三国」に、農業を営 むには最高のロケーション!と34年前「おけら牧場」は誕生しました。一度足を運べ ば誰もがとりこになる「おけら牧場/ラーバンの森」を舞台に、今回はグリーンツー リズムの達人といえる豪華なゲスト陣による座学を中心として、日本に於けるグリー ンツーリズムの可能性を追求します。 日時:2月21日(月)13時〜22日(火)12時 場所:おけら牧場(三国町陣が丘26-10-5) 参加費:12000円(一泊二日、二食付き) 講師:山崎一之、山崎洋子(21日)、永六輔(22日) 問合せ:三国湊魅力づくりプロジェクト実行委員会グリーンツーリズム部     tel.0776-82-1826 fax.0776-82-1834 e-mail urban@ptpxp.org http://www.mikuni-minato.jp/main/archives/mikuni/cat_5.html ■ネイチャーゲーム・ミニ研修会&体験会  〜雪の冬を楽しもう!〜  昨年は雪はなかったですが、今年は期待です。福井のレディースリーダーの方や子 供たちも参加されます。 日時:2月26日(土)午前9時30分〜12時頃(9時受付開始) 場所:福井市自然史博物館(足羽山) 参加費:無料 持ち物:暖かい服装で 問合せ:ふくい緑ネイチャーゲームの会事務局 朝日正之     福井市足羽2-11-14 TEL.0776-35-0416 FAX.0776-35-0415     携帯TEL.090-8265-1486 asasun@nifty.com ■「未来を担う子ども達の食を考えるフォーラム」  〜いま子ども達にとって必要な食育とは〜  PTAの方以外一般参加者も歓迎です。初めに事例紹介や、講演後にこめ粉パンの試 食もあります。 日時:2月26日(土)午前1時〜3時半(基調講演1時45分〜) 会場:鯖江市役所4F 多目的ホール 講師:大村直巳氏(食育コーディネーター 群馬大学非常勤講師) 参加費:無料 主催:鯖江市 問合せ:鯖江市産業部農林政策課 TEL.0778-53-2233 ------------------------------------------------------ ■■Dr.コトー・環境情報シリーズ「有機農法とは?」  まず有機物とは何か。有機化合物とは、C(炭素)を中心としてC・H・O・N・S・ハ ロゲンなどの組み合わせでできる化合物の総称です。金属元素は基本的に含まれてい ないようです。炭素は植物の光合成によって大気中の二酸化炭素が固定されます。有 機農法とはそれを肥料(堆肥)として利用する農業です。  有機的に考えるというのがありますが、この有機的とは、有機化合物のように、全 体を構成する各部分が緊密に関係することを言います。つまり有機的思考とはバラバ ラに考えるのではなくて、全体を考えながら部分的な考察をしたり、前の事業の結果 から得られた結論を次の思考に役立てるフィードバック的な思考だと私は思います。 野菜くずを捨てないで堆肥として利用すること、すなわち一旦固定された炭素原子を 次々に利用していくのに似てますね。  実際は、農薬や化学肥料に依存し、結果として生態系への悪影響をもたらす可能性 のある近代農業に対し、堆肥などの有機肥料を用いて、生態系への負荷を減らす施肥 や害虫駆除を行う農法を言います。さらに、無耕起・無肥料・無農薬・無除草を原則 とする自然農法というのもあるそうです。  有機農法とは、土づくりを基本とした、人と自然にやさしい農法です。化学肥料や 農薬を多用すると、作物はたくさん採れますが、土の保肥力や保水力が弱まり、作物 に農薬害以外でも多くの害をもたらします。有機農法では、良質の堆肥や微生物有機 肥料をつくり、土づくりを行います。土中の有効微生物を増やし、土の物理的特性・ 保肥性・保水性を高め、病気の発生源となる糸状菌などの有害菌を抑え、根が健全に 育つ環境を創り出しているのです。(by 硬派な整形外科医) ■■京都議定書発効=温暖化防止に歴史的一歩  人類最大の脅威のひとつ、地球温暖化に対処するため、先進国に二酸化炭素(CO2 )などの温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書が16日発効。多国間の協力で温 暖化防止を目指す合意が、歴史的な国際法として最初の一歩を踏み出す。日本をはじ め各国は一層の排出削減を通じて「脱温暖化社会」へ道をひらくための実効ある対策 を迫られる。  京都議定書は1997年に京都市で開かれた気候変動枠組み条約第3回締約国会議( COP3)で採択された。2008年から12年の間に、CO2やメタン、代替フロンなど6種類の ガスを先進国全体で1990年比5.2%削減する。国、地域別では日本が6%、欧州連合( EU)は8%など。だが、日本の03年度の排出量は逆に8%も増えて14%の削減が必要で 、目標達成に向け、対策の抜本的な見直しを迫られる。環境省などが導入を求める環 境税の議論が注目の的となりそうだ。  世界最大の排出国である米国は01年に京都議定書からの「離脱」を表明。経済成長 に伴い排出増が続いている中国やインドなどの途上国に削減義務はなく、途上国に削 減をどう促すかが今後の国際社会の課題となる。  京都議定書の発効に伴い、先進国間の排出量取引や途上国での排出削減事業なども 本格化する。削減義務を達成できない場合の罰則規定については11月に開催予定の京 都議定書批准国第1回会議(MOP1、場所未定)で議論される。排出量取引などの議定 書運用細則は、京都会議以後の締約国会議で積み上げられてきた。罰則規定について も厳しい交渉が予想される。  京都議定書の発効は国連本部のある米国ニューヨーク時間で16日午前零時(日本時 間同日午後2時)になる。(共同通信・京都新聞 2月14〜15日) http://www.kyoto-protocol.jp/ ■■温室効果ガスの排出減、10自治体のみ 半数は2けた増  47都道府県と13政令指定都市が取り組む地球温暖化対策がほとんど効果をあげてい ない実態が、朝日新聞社の調べで分かった。  16日に発効する京都議定書で日本は08〜12年度の温室効果ガス排出量を90年度比で 6%減らす義務があり、自治体の多くが国に準じた削減目標を定めているが、直近の 調査で90年度に比べ排出量の総量が減っていたのは3府県と7市だけで、ほぼ半数が2 けたの伸びを示していた。地方の取り組みの遅れが、国の目標達成を左右しかねない 事態となっている。  地球温暖化対策推進法は、自治体に地域の特性に応じた温暖化対策の努力を求めて いる。国と違って自治体に義務はないが、都道府県や政令指定都市の多くは、08〜12 年度の真ん中の年にあたる10年度に向けて、二酸化炭素(CO2)や代替フロンなど温 室効果ガスの削減目標や具体的な対策を盛り込んだ計画を作り、実践している。  ところが、最新の温室効果ガスの排出量を聞くと、90年度以降の10年で30%以上の 伸びを示した沖縄県や秋田県をはじめ、47都道府県のうち44、13市のうち5の自治体 で増えていた。  理由は「自動車や家電の保有台数が増えた」(沖縄県)、「仙台市を中心にオフィ スビル需要が伸びた」(宮城県)など経済的な事情を挙げる所が多かった。  一方、減っていたのは大阪、茨城、兵庫の3府県と、川崎、名古屋、京都、大阪、 神戸、広島、北九州の7市。ただし、その理由は「経済的な地盤沈下で工場転出など が相次いだ」(大阪府)、「たまたま温室効果ガスを発生する製品の生産が減った企 業があった」(川崎市)などで、自治体が掲げた対策の成果といえるものは少なかっ た。  削減が難しい理由の一つに、自治体の担当者らは、取り組みが住民や事業所への省 エネの呼びかけなど情報提供や啓発が中心で、最後はそれぞれの自主性に任せざるを 得ないことを挙げる。太陽光発電導入への補助金なども自治体レベルでは予算に限り があり、目に見える形で表れるまでに至らないという。  こうしたことから、削減目標も「国と同じ水準に」という理由で6%としたのが約3 分の1を占めた。2けた減の高い目標を掲げた島根県などは、森林によるCO2吸収に削 減量のほとんどを頼っていた。また、「2けたに乗せる方が県民にわかりやすい」( 山口県)など、根拠があいまいなままに設定した例もあった。(2月13日) http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20050213/K2005021200081.html ■■地球の気温、今後20年間で危険水準まで上昇も=WWF  世界自然保護基金(WWF・本部スイス)の環境部門は30日、今後20年間で地球の 気候が劇的に変化する危険水準まで気温が上昇する可能性があると警告した。  特に北極圏の温暖化が最も急速で、氷が解け、原住民の生活が脅かされているほか 、20年以内にホッキョクグマ(シロクマ)やアザラシの仲間など北極の多くの生物が 絶滅する可能性も浮上しているという。  WWFは報告のなかで、「何の措置も講じられなければ、2026から2060年までの間 に、地球の気温は工業化前の1750年当時と比べ平均2.0度上昇するとみられる」と述 べた。  WWFは2.0度の気温上昇を、海面上昇や、洪水、嵐の増加、干ばつの深刻化、一 部生物の絶滅などを引き起こす「危険な」温暖化の水準としている。既に北極の氷は 過去10年間で9.2%減っており、今世紀末までには夏に北極の氷が消滅する可能性が あるという。  この水準に達する時期としては、今回WWFが予測したような早い時期になるとし ている科学者は、これまでほとんどいない。WWFは「そのうちに北極が北極と認識 できなくなる」と警告、主要8カ国)などに速やかな温暖化防止対策を取るよう求め ている。(ロイター・共同 1月31日) http://news.goo.ne.jp/news/reuters/kokusai/20050131/JAPAN-168583.html?C=S ■■10年以内に地球気象が破局―英などの新リポートが警告  24日付の英紙インディペンデントによると、地球温暖化が後戻りできない点(ポイ ント・オブ・ノーリターン)に達しつつあり、広範な干ばつや穀物の不作、水不足な どが発生する可能性があるとのリポートがまとめられた。  問題の研究は「気象変動に対処する」と題されたリポートで、英国や米国、オース トラリアの研究所が作成した。同紙は「気象変動による破局への秒読みが、政治家や 企業リーダー、学者からなる特別調査チームによってまとめられた。彼らは10年以内 に(地球温暖化が)ポイント・オブ・ノーリターンに達する可能性があると結論付け た」と解説した。  同リポートは「産業革命前の1750年当時の世界の平均気温よりも気温が2度上昇し た時、ポイント・オブ・ノーリターンの兆候が現れるだろう」と指摘。「世界の平均 気温は産業革命前よりも既に0.8度上昇、さらなる上昇が迫っている。ポイント・オ ブ・ノーリターンにはあとたった1度しかない」と分析した。  こうした気温の上昇は、広範な農業の不作、水不足、大干ばつ、疾病の増加、海面 の上昇、森林の消滅などにつながる可能性があるという。  平均気温が2度上昇した後には、大気中の二酸化炭素濃度は400ppmとなる。現在は 379ppmで、年間2ppm以上増加しているため、ちょうど10年以内で400ppmの境界を越え る可能性があると付け加えた。  同リポートは、G8に対し、2025年までに発電の4分の1を風力などの再生可能なエネ ルギー源から作り出すよう求めるとともに、10年までに低炭素エネルギーに関する研 究費を倍増させるよう求めている。  英国は今年G8(先進8カ国)とEU(欧州連合)の議長国で、ブレア首相は気象変動で 進んだ措置を講じると公約している。リポートの取りまとめに当たった英国のバイヤ ーズ元運輸相は「これはカチカチ音を立てている環境時限爆弾だ」と指摘した。同氏 はブレア首相に近い人物。(時事 1月24日) http://news.goo.ne.jp/news/jiji/kokusai/20050124/050124013816.1bkujfot.html?C=S ■■日本は過去2番目の高さに 昨年の年平均地上気温  気象庁は、昨年の日本の年平均地上気温が平年差プラス1.01度となり、統計を開始 した1898年以降では、1990年の同1.04度に次いで2番目に高い値だったと発表した。 昨年末に発表した速報の確定値。世界全体の平均気温は平年差プラス0.45度で、1880 年以降で4番目に高かった。  気象庁は「地球温暖化が長期的な上昇傾向の要因として考えられる。日本が世界よ り変動が大きいのは、偏西風の蛇行の状態が変わりやすいことも背景にあるのではな いか」と説明している。  日本の平均気温は100年当たり1.0度の割合で上昇、特に90年以降は高温の年が目立 っている。世界の平均気温は100年当たり0.7度の割合で上昇、80年代以降高温の年が 多いという。(共同 2月2日) http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/shakai/20050202/20050202a4690.html?C=S ■■国内の気温、100年間に1度上昇 地球温暖化の影響か  国立環境研究所は、地球温暖化が原因とみられる環境や生態系への影響について発 表した。国内で報告された文献をまとめたもので、1901年から00年までの100年間で 平均気温が約1度上がり、都市部では東京が約2.9度上昇、海水位は70年から年平均2 ミリずつ上昇するなど、日本でも影響が表れているとしている。  自然への影響では、北海道の高山植物が減少する一方、ソメイヨシノの平均開花日 は89〜00年の平均が71〜00年と比べて3.2日早まった。九州と四国南部が北限だった ナガサキアゲハは00年以降、関東地方でも確認されるようになった。  温暖化が進むと昨年夏に起きたような局地的・記録的な豪雨や熱帯夜が増えるとさ れており、近年の異常気象に温暖化の影響が出ている可能性もあるとしている。  将来予想では、71〜00年と2071〜2100年の30年間を比較すると、地球の平均気温は 4度上昇し、日本の夏の平均気温は4.2度上がるとしている。降雨量は19%増加、真夏 日も70日増える。気温が1度上昇すると病原性大腸菌による食中毒の発症リスクが4.6 %上昇するとしている。  温暖化で、北海道アポイ岳の高山植物ヒダカソウは30年後に絶滅し、寒冷帯林のブ ナ林の生息域は大幅に減少。スキーなどウインタースポーツ産業にも影響が出ると予 測している。(朝日 1月29日) http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20050129/K2005012902010.html?C=S ■■日本の潮位、過去最高 温暖化一因か、気象庁解明へ  日本沿岸の海面水位が上昇傾向を続け、昨年の年間平均潮位が過去100年で最高に 達する見通しであることがわかった。専門家らは地球温暖化による水温の上昇が影響 しているとみている。「防災上も将来の予測が必要」と、気象庁は米・英国などの専 門家らと連携し、水位上昇メカニズムの解明と予測精度の向上に乗り出した。  潮位の変化は、長年の記録が残る北海道・忍路、石川県・輪島、和歌山県・串本、 島根県・浜田、宮崎県・細島の検潮所5カ所を選び、過去約100年の平均潮位とその年 の平均潮位の差で出している。04年のデータは確定していないが、平均との差がプラ ス5センチを超え、過去最高だった02年のプラス55.12センチを上回る見通しだ。昨 夏の猛暑も影響したようだ。  海面水位は、80年代半ばから上昇に転じ、02年はそれまで最高だった48年のプラス 5.07センチを上回った。最も低かった1920年のマイナス6.01センチと比べると11セン チ以上の差がある。  今月、気象庁は特に最近の急激な上昇を分析するため、海外の専門家らを呼んで実 態を分析した。それによると、(1)衛星観測の結果から、90年代以降上昇が顕著で 、全地球平均で毎年3ミリ、日本沿岸で4.7ミリずつ海面が上昇(2)北太平洋では、 20年周期で潮位が上下する周期がある(3)海水温の上昇と関係し、地球温暖化の影 響が出ていることなどを確認した。  日本沿岸の平均水温(海面〜水深700メートル)は85年以降毎年、南西諸島から日 本海で0.01度〜0.06度、東海沖や関東東方沖で0.1度を超える上昇を見せている。同 庁は、水温が上昇し、海水が膨張して水位を上げた部分があると見ている。  世界的にみると、この10年くらいでは、エルニーニョ現象で水温が上昇したフィリ ピンの東の海上周辺で潮位の上昇が高く、年平均で2.5センチ程度ずつ上がっている という。潮位には季節変動があり、水温が高い7〜10月は冬から春に比べて20〜30セ ンチ高い。これに温暖化による潮位の上昇が加わる。  昨年8月には、大潮の満潮近くに台風16号が九州から中国を縦断。高松市や岡山県 倉敷市では高潮による浸水で2人が死亡した。高松市の潮位は、観測史上最高の246セ ンチだった。  気象庁は「海面の上昇で、海岸の浸食や高潮・高波の被害の拡大が懸念される」と して、実態の把握と予測精度の向上をめざす。  専門家の会議に出席した東北大学大学院の花輪公雄教授(海洋物理学)は「潮位の 上昇のうち、温暖化がどれだけ影響し、どんなメカニズムなのかを海域ごとに解明す ることが重要。今後の予測は、堤防など防災の施策上も必要になってくる」と話して いる。(1月22日) http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20050122/K2005012202070.html?C=S ------------------------------------------------------ □□ことばピックアップ:米国大統領のTV演説  この数週間、私たちは自然の容赦ない破壊力の前に、己の傲慢さを思い知らされ  ました。長きに渡り、地球には限りなく資源がある、いくらでも好きに使えばい  いと考えて生きてきました。  そのような私たちは、間違っていた..。私もです。  隣国の大使館からこうして最初のあいさつをしていること自体、新たな現実を迎  えた証です。  今アメリカ人、そして世界中の大勢の人たちが、途上国と呼ばれた国々に世話に  なっています。助けを求める私たちを彼らは迎え入れてくれた。  温かいもてなしの気持ちに、深く感謝します。  (映画「デイ・アフター・トゥモロー」より) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆皆様からのフィードバック、情報提供をお待ちしています。 ☆ニュースのバックナンバーは下記ホームページで見ることが出来ます。 ☆このニュースを購読される方を是非ご紹介下さい。 ☆配信停止はこのメールに「配信不要」をペーストして返信して下さい。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★ 【発行】NPO法人エコプラザさばえ 鯖江市民活動交流センター内      〒916-0024 鯖江市長泉寺町1-9-20       (朝10時〜夜10時、日曜朝10時〜夜7時、月曜・祝祭日休館)     Tel.0778-54-8434 Fax.0778-54-7058     E-mail ecoplaza@sabae-npo.org     Web  http://www.sabae-npo.org/ecoplaza/ 【編集】林 暁、真田俊子、辻子裕二 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●  エコプラザさばえメールニュース 第49号      2005年2月16日発行