第50号     2005年3月10発行 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●           NPO法人エコプラザさばえ メールニュース ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★  <目次>  ▽スギ花粉  ▽イベント・3月12〜13日(土日)いまだて遊作塾第六回(今立)       ・3月13日(日)森林文化講演会「人と自然との関わり方」(南条)       ・3月13日(日)「森と大地のいぶき」コンサート(今立)       ・3月19〜21日(土〜月)いまだて遊作塾第七回(今立)       ・3月26日(土)ラポーゼかわだの森づくり(鯖江)  ▽Dr.コトー・環境情報シリーズ「エルニーニョ現象」  ▽昨年の地球は過去4番目の猛暑=今年も記録的暑さに  ▽深刻、地球の生態系破壊  ▽77%は先進国の排出が原因=CO2による温度上昇  ▽「米の人権侵害」 イヌイット申し立てへ  ▽「平均気温が最大11度上昇」 ■■スギ花粉の逆襲?(あるML投稿から)  今後進められるとよい里山利用の1つとして粗朶沈床の普及がありますが、新潟の 粗朶沈床協同組合の方、福井の材木店さんの方々といろいろ話すうち、スギ花粉症の 話になりました。  スギ花粉症の原因は勿論スギ花粉ですが、昔余りなかったのにどうして増えたのか という疑問の中で、勿論自動車の排気ガスなどとの複合汚染、人間の抵抗力と言うか 免疫力の低下などのほかに、戦後植林され、手入れされず異常過密状態に置かれどう にか生きている杉が、このままでは子孫が残せないという危機感から、異常に花粉を 放出しているというのも原因のひとつだという説です。  材木の専門家の彼らの話では、戦後植えられ40年50年の杉の木は、正常な間隔で日 当たりのよい状態なら、幹を太らせるのに一生懸命で、花粉の放出にそんなに一生懸 命にならないのではないかという話です。まさにこれは、人間に虐待されている杉の 逆襲だということです。  スギ花粉を出さない杉が作られると、良いニュースだと、いつものように判断力の ないマスコミが騒いでいますが、繁殖力を持つのが生物の絶対条件なのにそれをなく した生物を作って更にそれを利用したい(これで住宅を建てるなど)と考えている人 間は、これもいつものように判断力をなくしているような気がします。(福井在住Y さん) ---------------------┤イベント情報├--------------------- ■いまだて遊作塾/古民家再生講座 第六回 〜古民家探訪ツアー〜  福井にある古民家を巡り、古民家の歴紙や建築様式を学ぶバスツアーです。専門家 の解説を聞きながら、明治元年に建てられた山村にある古民家から、古民家風現代建 築まで幅広く探訪します。実際に目で見て楽しく学び、古民家での暮らしを感じて頂 けます。移築予定の古民家(明治元年建)では、・お楽しみイベントもご用意!古民 家建築に興味のある方、古民家での暮らしをお考えの方、是非ご参加下さい。 日時:3月12日(土)午後1時〜13日(日)午後4時 集合:今立町越前和紙の里内“卯立の工芸館”前(TEL.0778-43-7800) 定員:40名 受講料:10000円 宿泊・食事費は別途必要 ※軽食や昼食は、遊作塾自慢の料理人によるスローフードをご用意致します ※宿泊されない方の食事代は別途頂きます ※宿泊をご希望されない方は、お申し出下さい。 ※受講料には保険料が含まれています。 <内容> ◇12日 ・卯立の工芸館(商家の古民家)の見学と説明(研修会)座学講座 ・今立町領家 田中邸(いま取り壊されようとするお宅でもと郡司だった旧家) ・下池田 安達邸 見学 ◇13日 午前9時〜 ・おさごえ民家園(今立町八石から移築された蓑輪又兵衛さんの古民家を中心に) ・福井市南江守 舟枝邸(直井棟梁建築) ・福井市浅水 某邸(建築中 おだ棟梁建築) ・今立町大平 増田邸(時間あれば) <講師プロフィール> 福井宇洋氏(福井大学工学部建築工学科助手【建築設計 建築士】) 建築史学会 、日本民俗建築学会 、木の建築フォーラム所属 連絡先:〒915-0228福井県今立郡今立町大平第2-4-89 増田     TEL.0778-43-0717/090-1394-9964 FAX.0778-43-0717     yoriyasu@me.ttn.ne.jp ・NPO法人「森のエネルギーフォーラム」 http://laputa.fpu.ac.jp/mori ・今立 古民家・匠ロングステイプロジェクト実行委員会 http://www.imadate-kominka-takumi.com/ ■森林文化講演会「人と自然との関わり方」〜これからの参勤交代 日時:3月13日(日)15:00〜17:00 会場:南越前町南条文化会館 講師:養老孟司(東京大学名誉教授) 入場料:一般1000円 高校生以下500円 主催:南条郡森林組合 協力:自然と暮らし隊、参勤交代プロジェクトチーム 問合先:鈴木 tel. 090-1310-3967 ■「森と大地のいぶき」いまだて芸術館ホワイエコンサート  〜からだで感じよう!ネイチャーなサウンド、自然の情景〜  武生国際音楽祭や鯖江中学校、さばえ環境フェアでも好評を博したあのエンターテ イナーが再び来福!カリブのスティール・パンや多彩な民族楽器と日本で数少ない7 弦ギターとの二重奏をお楽しみ下さい。 日時:3月13日(日)午後6時30開場 7時開演 会場:いまだて芸術館ホワイエ(今立町役場北) 定員:70名 チケット:大人/前売り1000円 当日1200円      学生/前売り500円 当日700円 ◇出演アーティスト:山村誠一(パーカッショニスト、作曲家)  1960年、大阪生まれ。82年、パーカッショニストのカルロス菅野氏と出会いラテン 系打楽器を中心に演奏を始める。バンド活動の傍ら、有山じゅんじ、研ナオコ、もん たよしのりらのステージサポートやレコーディングに参加。また、ラテン・ジャズや 民族音楽プレーヤーの公演に多数客演。95年、スティール・パンのプレイを始め、複 数の民族楽器を使った情景を奏でる独自のスタイルを確立。97年、アルバム「VOICE of TEN」を発表。 独奏から様々な形態のユニットでの公演、異ジャンルとのセッシ ョンを重ねる。また、ギターの押尾コータローとのアコースティックDUO「VOICEQUN 」 で様々なステージを全国規模で展開。リリースしたアルバムからはTBS系TV「儲か りマンデー」MBSラジオ「こんちわコンちゃん」などテーマ曲や番組背景音楽に多数 使用されている。  99年、ミュージカル「ライオンキング」にパーカッション奏者として出演。01年、 びわ湖アジア芸術文化祭「西遊記」の作曲、03年「第三回世界水フォーラム」の音楽 監督、04年劇団四季「ソング&ダンス3」リズムアンサンブル楽曲など、舞台劇やミ ュージカル、 ダンスの音楽制作も手掛ける。現在、独奏からスティール・パンのオ ーケストラまで幾多の楽団を主宰。ライブ活動や学校公演、作曲、スタジオワークを 中心に、コンサートのプロ デュースや楽器作り・リズムワークショップなど幅広く 活躍している。 http://www.saezuri.net ◇ゲスト:山田 裕(アコースティックギター)  ブラジル音楽では重要な低音とハーモニーと受け持つ日本で数少ない7弦ギターの プレーヤー。03年には長期ブラジルに滞在し本場のリズムを習得。現在ライヴやレコ ーディングと幅広く活躍中。 ※午後2時からは別会場で親子向けのライブがあります。 ※林もチケット取り扱い中! 主催&問合せ:いまだて芸術館(tel. 0778-42-2700) http://town.imadate.fukui.jp/ ■いまだて遊作塾/古民家再生講座 第七回 〜和紙工芸体験講座〜 日時:3月19日(金)午後1時〜21日(日)午後4時 会場:今立町新在家8-44 今立町パピルス館 TEL.0778-43-1629 宿泊:今立町越前和紙の里内“卯立の工芸館”前(TEL.0778-43-7800) 定員:20名 受講料:30000円(食事+農家民泊+今立町内料亭「寿屋 」含む) ※軽食や昼食は、遊作塾自慢の料理人によるスローフードをご用意致します ※宿泊されない方の食事代は別途頂きます ※宿泊をご希望されない方は、お申し出下さい。 ※受講料には保険料が含まれています。 <内容> ◇19日 ・福井県無形文化財 岩野平三郎氏から学ぶ「打雲」「水玉」の技法(お持ち帰り可) ・夕方から、今立町内料亭「寿屋」にある茶室『対碧亭』を見学後、懐石を味わう ◇20日 ・遊作紙漉き体験講座。 パピルス館 午前9時から ・遊作塾座学。 講師 梅田太士氏(伝統工芸士) 卯立の工芸館 午後2時半〜4時 ・遊作酒蔵ライブ 今立町大滝寿喜娘酒造の酒蔵でコンサート観賞 午後7時〜   ヴォーカル/アニバル・クリストファー(ブエノスアイレス出身)   ドラムス/マーティー・ブレーシー(シカゴ出身、元もんた&ブラザース)   ベース/小澤宣明 パーカッション/柴田英邦/保志明夫   トランペット/白崎宏幸(当PJメンバーで映画音楽も手がける)   コルネット/マイク・エリス(イギリス出身、福井市内の英語の先生)   キーボード/JIMI AWATABEジミあわたべ(当PJメンバー) ◇21日  ・遊作紙漉き体験講座「(午前中のみ)パピルス館 午前9時〜 ・午後は、遊作ウォーキング(和紙の里・粟田部など散策) 連絡先:〒915-0228福井県今立郡今立町大平第2-4-89 増田     TEL.0778-43-0717/090-1394-9964 FAX.0778-43-0717     yoriyasu@me.ttn.ne.jp ・NPO法人「森のエネルギーフォーラム」 http://laputa.fpu.ac.jp/mori ・今立 古民家・匠ロングステイプロジェクト実行委員会 http://www.imadate-kominka-takumi.com/ ■「ラポーゼかわだ人と森との新たなボランティアの森づくり」   〜参加しよう!豪雨災害から街や生活を守る緑の森づくり〜  ふるさとの森は、生物の多様な働きにより、二酸化炭素を吸収・固定し、土砂災害 から市民を守り、水を涵養し、私たちの心に安らぎと潤いを与え、地域振興の基盤と なります。福井豪雨で被害を受けて里山の緑の再生を目指し、さばえの里山から地球 環境を考えましょう! 日時:3月26日(土)9:00〜15:00 小雨決行 会場:「ラポーゼかわだ」の森(鯖江市上河内町) <プログラム> 9:00〜 9:30 受付 ラポーゼかわだへ集合 9:30〜10:00 災害に強い森の再生のお話し&オリエンテーション 10:00〜12:00 ラポーゼかわだの森復興植樹 12:00〜13:00 昼食(各自持参、バームクーヘン&森のコンサート) 13:00〜15:00 災害に強い森の再生プラン意見交換会 15:00 終了解散 参加対象:親子、一般市民、企業  定員:200名 参加無料 持ち物:作業ができる服装、雨具、軍手、長靴、その他各自持参     作業に必要なワクなどは用意します。 主催者:ラポーゼかわだの森づくり実行委員会     福井県フォレストサポーターの会、鯖江ロータリークラブ、南越森林組合 協 賛:鯖江市、市環境まちづくり委員会、河和田小学校、     鯖江市民活動交流センター、かわだ夢グリーン、河和田公民館、     ドラゴンリバー交流会、森のエネルギーフォーラム、日野川流域交流会、 問合せ&申込み:ラポーゼかわだ TEL.0778-65-0012         福井県フォレストサポーターの会 澤田 TEL.0778-65-2151 ------------------------------------------------------ ■■Dr.コトー・環境情報シリーズ「エルニーニョ現象」  エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の中央部(日付変更線付近)から南米のペル ー沿岸にかけての広い海域の海面水温が平年に比べて数℃高くなり、それが半年〜1 年半程度継続する現象で、数年に一度発生します。これとは逆に、同じ海域で海面水 温が平年より低い状態をラニ−ニャ現象と呼び、どちらの現象も世界各地の異常気象 との関係が指摘されています。  エルニーニョ現象は、海面のみの現象ではなく海洋の内部も変化しており、大気の 変動とも密接に関連していると考えられています。太平洋赤道海域の海面付近では東 から西へ貿易風が吹いています。この貿易風によって海面下数百メートルまでの表層 では、西側のインドネシア近海に暖水が蓄積し、東側の南米沖では深層から冷水が湧 きあがり、海面水温の分布は西高東低となっています。ところがエルニーニョ現象が 発生しているときは、貿易風が弱く、西側の暖水は通常より薄く、また東側の冷水の 湧き上がりは弱くなります。このため、中部から東部太平洋赤道域の海面水温が通常 よりも高くなっており、それに伴って、雲がさかんに発生する海域も通常より東に移 動します。  気象庁では、東部太平洋赤道域の北緯4度〜南緯4度、西経150度〜西経90度の海 域をエルニーニョ監視海域とし、この海域の月平均海面水温の基準値との差が6か月 以上連続して0.5℃以上(-0.5℃以下)になった場合を、エルニーニョ現象(ラニー ニャ現象)としています。  エルニーニョという言葉はスペイン語で神の子(男の子)という意味です。これは クリスマス直後にエルニーニョ現象がおきやすいためだといわれています。ラニーニ ャは女の子という意味です。(by 硬派な整形外科医) ■■昨年の地球は過去4番目の猛暑=今年も記録的暑さに―NASA  2004年の地球は、19世紀末の気温測定開始以来、4番目に暑かった――。米航空宇 宙局(NASA)が11日、こんな観測結果をウェブサイトに発表した。主因は自動車や工 場からまき散らされる二酸化炭素などの「温室効果ガス」の増大で、このほか太平洋 で海面水温が高くなるエルニーニョ現象も影響したと見られる。  ワシントン郊外にあるNASAゴダード宇宙センターの気候学者、ジェームズ・ハ ンセン氏は「温暖化の傾向は過去30年にわたって著しい。それは主に大気中の温室効 果ガスの増大によるものだ」と指摘した。NASAの発表では、これまでに最も暑かった のは1998年、次いで2002年、2003年の順だった。  ハンセン氏によれば、2004年の地球の平均気温は摂氏14度(華氏57度)で、1951ー 80年のどの年よりも摂氏0.48度(華氏0.86度)は暑かった。平均気温が昨年最も上昇 した地域は、アラスカ、カスピ海地域と南極半島だという。  NASAは世界中で地上と海面の気温を衛星から観測しており、2005年は1998年の記録 的暑さに迫る可能性があると予想。科学者らは、地球温暖化によって気温上昇が恒常 的なものになる兆候が既に顕著になっていると分析している。(時事 2月12日) http://news.goo.ne.jp/news/jiji/kokusai/20050212/050211135722.qh14tadu.html?C=S ■■深刻、地球の生態系破壊 国連が評価報告書案  1950年からの40年間で森林や草地の14%が消失、過去20年間に沿岸のマングローブ 林の約35%が破壊されるなど、人間の活動で世界で生態系の劣化が進み、生物種の絶 滅は自然の1000倍の速度で進んでいるなどとした、国連による世界初の地球規模の生 態系評価報告書案が7日、明らかになった。  評価は「ミレニアム生態系アセスメント」と呼ばれる。日本など95カ国、1300人以 上の科学者が4年がかりでまとめた報告書案は、50年後の生態系のコンピューター予 測も行い「現在のような自然資源の利用をいつまでも続けることはできない」と、人 間の生態系利用の在り方に抜本的な変革を求めている。  報告書案によると、過去50年間に森林や草地の多くが農地に転用されるなどして減 少。20世紀後半の数十年間では世界のさんご礁の4分の1がなくなり、沿岸のマングロ ーブ林の破壊も深刻だった。(河北新報 2月7日) http://www.kahoku.co.jp/news/2005/02/2005020701000230.htm ■■77%は先進国の排出が原因=CO2による温度上昇  産業革命期以降に放出された二酸化炭素(CO2)が原因で起こった温度上昇の77% は、欧米や日本などの先進国に責任があるとの分析結果を米国の環境シンクタンク、 ピュー気候変動研究センターが12日までにまとめた。  CO2は地球温暖化の原因の7割近くを占めるとされ、現在の温暖化が先進国に多くの 責任があることを示す結果。この傾向はこれまでも指摘されていたが、詳細な分析は 少なかった。最も「責任度」が大きいのは米国で、16日の京都議定書発効を機に、議 定書が先進国と扱い、削減義務を定めている国の排出削減の取り組みとともに、米国 の議定書復帰を求める声が一層強まりそうだ。  同センターは1850年から2000年まで、各国のエネルギー消費量などのデータから排 出量を推定した。(共同 2月12日) ■■温暖化「米の人権侵害」 イヌイット申し立てへ  雪と氷の世界に生きる極北の民族イヌイットが、「地球温暖化の影響で生存が脅か されている」として今年4月にも、温室効果ガスの最大の排出国、米国による人権侵 害だとする申し立てを米州人権委員会(本部・ワシントン)に起こす。民族の代表機 関である「イヌイット周極会議」(ICC)のシーラ・ワットクルティエ議長が朝日新 聞とのインタビューで明らかにした。  16日に発効する京都議定書から離脱したままの米ブッシュ政権に、温室効果ガス削 減への積極的取り組みを促すのが狙いとしている。  イヌイットは「エスキモー」とも呼ばれてきた狩猟民族で、アラスカ、カナダ、グ リーンランド、ロシアに計約15万5000人が暮らす。申し立てをする方針は03年に決定 し、その後、準備を進めてきた。申立先の米州人権委は米、カナダなど米州35カ国 が加盟する米州機構(OAS)の下部組織だ。  ワットクルティエ議長によると議長の住んでいるカナダ北部では、海の氷結は昔は 10月ごろだった。それが最近では12月下旬にずれ込んだうえ、氷も薄くなったため狩 猟中の転落事故が増加しているという。氷河が解けたため小川が激流に変わり、おぼ れる人も出ている。永久凍土が解けるなどして沿岸部が浸食された結果、移転を迫ら れている集落もある。  また、海底に閉じこめられていた有害物質が温暖化で海水中に溶け出し、それを体 内に取り込んだ魚やアザラシを、人が食べて健康を害するという懸念もある。スズメ バチなど本来南方に生息していた昆虫や鳥も増え、数年前の夏には30度前後の暑い日 が1カ月も続いたという。  北極圏とその周辺地域への温暖化の影響については、米国やカナダなど関係する8 カ国が加わる「北極会議」の呼びかけで、世界の約300人の専門家が参加した本格的 な実態調査が行われた。昨年秋にまとめられた「北極地方の温暖化の衝撃」という報 告書では、ワットクルティエ議長の話とほぼ同様の問題点が指摘された。  米国でも昨年、会計検査院の報告で、アラスカ州のイヌイットを含む先住民の村の うち、86%が海の浸食や洪水の被害を受けていることが示されている。ICCはこうし た資料や、自ら収集した証言ビデオなどをもとに、人権侵害の認定を求める方針だ。  仮に「人権侵害」と認められたとしても、米州人権委の認定に強制力はない。ただ しそれを足場にすれば、米国外で起きた外国人に対する不法行為を裁く外国人不法行 為請求法に基づいて、米連邦裁判所に訴訟を起こす可能性が開けると関係者は指摘す る。  議長は「地球でいま何が起きているか、耳を傾けてほしい。経済大国が排出するガ スが我々の文化と生存を脅かし、極北での変化が今度は地球全体の一層の温暖化に跳 ね返る、という関係に私たちはある」と話す。(朝日 2月13日) http://news.goo.ne.jp/news/asahi/kokusai/20050213/K2005021300580.html?C=S ■■地球温暖化「平均気温が最大11度上昇」=分散コンピューティングで予測  分散コンピューティングを使った史上最大規模の気候シミュレーションで、温室効 果ガスの影響による地球温暖化を予測したところ、世界の平均気温が最大で約11度上 昇する可能性があるという結果が出た。従来考えられていた上昇温度の約2倍にあた る。27日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載された。  英自然環境研究会議(NERC)が資金提供する分散コンピューティング・プロジェク ト「クライメットプレディクション.net」がまとめた。同プロジェクトは、気候シミ ュレーションの計算を行うクライアントソフトをインターネットで配布し、分散処理 した結果を集計した。計算には、世界150カ国、9万5000人がボランティアで参加し、 日本からも504人が協力した。  シミュレーションでは、大気中の二酸化炭素濃度が産業革命前の2倍という“最悪 のシナリオ”を想定した場合、平均気温は1.9〜11.5度の範囲で上昇するという結果 になった。これまでの気候モデルによる予測では、「気候変動に関する政府間パネル 」(IPCC)が2〜5度としていたが、この値を大きく上回っている。(Infostand1月27 日) http://www.climateprediction.net/ http://www.nature.com/ ------------------------------------------------------ □□ことばピックアップ:ワンガリ・マータイさん                   (ケニア副環境相、ノーベル平和賞受賞者)  日本語の「もったいない」は消費削減、再使用、資源再利用、修理の四つの「R」  を一言で表している。限りある資源を持続的に使い、平和を享受できるよう公平に  分かち合うべきだ。そうすれば、資源をめぐる争いである戦争は起きない。  (3/4 国連「女性の地位委員会」閣僚級会合での演説から) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆皆様からのフィードバック、情報提供をお待ちしています。 ☆ニュースのバックナンバーは下記ホームページで見ることが出来ます。 ☆このニュースを購読される方を是非ご紹介下さい。 ☆配信停止はこのメールに「配信不要」をペーストして返信して下さい。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★ 【発行】NPO法人エコプラザさばえ 鯖江市民活動交流センター内      〒916-0024 鯖江市長泉寺町1-9-20       (朝10時〜夜10時、日曜朝10時〜夜7時、月曜・祝祭日休館)     Tel.0778-54-8434 Fax.0778-54-7058     E-mail ecoplaza@sabae-npo.org 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